予告どおり Qualcomm は最新のスマートフォン向けフラッグシップチップセット Snapdragon 8 Gen 3 を正式に発表しました。このチップセットは生成AIの利用を念頭に設計されており、NPUの性能は約2倍、ワットあたりのパフォーマンスも40%向上しています。
Snapdragon 8 Gen 3 は、これまでの1:3:4というコア配置から1:5:2へと変更されており、1つのプライムコア、5つのパフォーマンスコア、2つの効率コアの構成となっています。このうちプライムコア 3.3GHzで動作する Arm Cortex-X4、パフォーマンスコアは3つの3.2GHzと2つの3.0GHz、残る2つは2.3GHzで動作します。
パフォーマンスとしては、前世代から CPU性能が30%向上、電力効率が20%向上、さらにGPUのパフォーマンスは25%向上、電力効率も25%向上し、ゲームやストリーミングの強化が行われています。
また、240Hzディスプレイのサポートや40%向上したレイトレーシングなど、CPUだけでなくGPUに関しても前世代 Snapdragon 8 Gen 2 より大幅に改善していると言えます。
この他の点でも新しいロスレスオーディオや5Gモデム、Bluetooth/Wi-Fi 7のサポートなど追加機能は多岐に渡っています。
Qualcommからは新しいチップセットを搭載したデバイスに関する発売スケジュールは明らかにされていません。ただ、すでに Xiaomi 14 シリーズが Snapdragon 8 Gen 3 を搭載してリリースすると言われていますので、数日以内には発表されるはずです。
前世代でも十分な性能を発揮していたと思いますが、さらに性能が向上したことで高度な写真撮影やゲーム、生成AIなど負荷がかかる作業をより広い範囲でこなせるようになりそうです。とはいえ、価格への転嫁と発熱、実際のバッテリーへの影響が気になるところ。デバイスが発売されたら1度は試してみたいですね。