先日、GoogleはChromebookなどのChromeOSデバイス向けにChromeOS 115のアップデートを展開しています。いくつかの機能と問題の修正についてはすでに記事でまとめていますが、ChromebookでAndroidアプリをストリーミングする機能もChromeOS 115で正式に展開していることが確認されました。
「アプリ ストリーミング」はChromebookの機能である「スマートフォン ハブ (Phone Hub)」を有効にしている場合、接続されているAndroidスマートフォンにインストールされているAndroidアプリを、Chromebookから直接操作することができる機能です。
機能自体は以前から追加されていましたが、使用するためにはスマートフォンにChromeブラウザのベータ版をインストールする必要があるなど少しだけ手間がかかっていました。これがChromeOS 115にアップデートされたことによってChromeのベータ版を利用することなく、アプリストリーミングを使うことができるようになりました。
ただし、ベータ版のときと同様にAndroid 13以降に対応したGoogleもしくはXiaomiのいくつかのスマートフォンとChromebookをスマートフォンハブで連携しているときにしか使うことができません。Pixelスマートフォンは「Pixel 4a」以降、Xiaomiの場合は「Xiaomi 12T」以降のデバイスが必要となります。
また、Chromebookとスマートフォンが同じWi-Fiネットワーク上にあり、物理的に近くにある必要もあります。出先などで使う場合には、インスタントテザリングを使用することでもアプリストリーミングを使うことができます。
操作方法は次のとおり。
操作方法
ChromebookからAndroidアプリのアプリストリーミング機能を使うためには、ChromebookとAndroidスマートフォンを「スマートフォン ハブ」で連携させておく必要があります。
連携させておけばChromeOSの[設定]にある”接続済みのデバイス”にデバイスが表示され、その設定内の[スマートフォン ハブ] >[アプリ]の項目が有効になっていればOKです。
そうしたら、シェルフの日付が表示されている左横にあるスマートフォンのアイコンとクリックすれば[最近使ったアプリ]という項目があり、そこから接続済みのデバイスにインストールされているアプリなどを選ぶことができます。
ここで最近使ったアプリをクリックするか、フォルダのようにひとまとめになっている(上の画像では20と表示されている)アイコンをクリックすれば、スマートフォンのディスプレイのようなサイズのウィンドウが立ち上がりアプリを操作することができます。
ちなみに筆者の場合、Pixel 7 Proには個人用アカウント(gmail.com)と仕事用アカウント/プロファイル(Google Workspace)を設定しており、今回接続しているアカウントは仕事用のためブリーフケースのアイコンが表示されています。
検証がてらいくつかスマートフォンにしかないアプリ(Google Recorderなど)を触ってみましたが、少しモッサリとした動作感で表示されるものの実用上とくに問題なく使うことができました。用途的には、ChromebookのAndroidで動作しないアプリであったりインストールするまでもないアプリを使うとき、スマホを取り出さずに使えるという点で便利な機能だと思います。
ただ、スマートフォン ハブ機能の接続そのものが安定しない場合やなかなか接続してくれないこともありますので、そのあたりの接続性が今後の課題のような気がします。あとは対応するデバイスがまだ限られていますので、これが拡張されればより便利になりますね。こちらも今後に期待です。
この他のChromeOS 115における新機能などは、こちらの記事をご覧ください。