今回新たに発見された開発コードによって、GoogleはChromebookにもRyzen 6000シリーズ APU(CPU)を搭載する作業が開始されていることがわかりました。ただし、まだ開発は初期段階にあるようでどのようなデバイスになるかは不明です。
リリースされているChromebookのうち、そのほとんどがインテルCPUを搭載したモデルであり、MediaTekにQualcommのSnapdragon、そしてAMDのAPUなどは限られた数でしかありません。
特にAMDに関しては、出だしがローエンドのA4とA6であったことからインテルと比べられるとあまりメリットはなく、Ryzen 3000シリーズが搭載されたときには期待が膨らんで実際にパフォーマンスが大きく向上しましたが、バッテリー駆動時にはパフォーマンスが大幅に低下してしまうという問題がありました。
現在はRyzen 5000シリーズのChromebookも登場していますが、バッテリー駆動時のパフォーマンス低下の問題は解決されていないことが報告されており、また機種も少ないことからインテルと比べてかなり地味な印象となっています。そのような状況ではあるものの、GoogleはChromebookにAMD Ryzenを搭載することは諦めていないようです。
今回の報告では、Ryzen 6000シリーズのAPUを搭載すると見られるデバイスは「Skyrim」と「Morthal」と呼ばれる2つがあるとしています。
morthal: Initial EC image
Create the initial Zephyr EC image for the morthal variant by copying the skyrim reference board EC files.
More changes will be added later.
Chromium Gerrit
このうち「Skyrim」についてはAlder Lake Nプロセッサを搭載する可能性があると過去にお伝えしていましたが、何があったかはわかりませんが、AMD Ryzen 6000シリーズの開発コードネーム(Yellow Cap)に関連付けられるよう変更されていたようです。
「Morthal」は「Skyrim」からコピーされているため、これら2つは共通したプロセッサを搭載している可能性が高くなります。
現状ではここまでの情報となりますが、AMD Ryzen 6000シリーズはスタンダード(ミッドレンジ)でも上位の性能を持つChromebookとして登場する可能性があり、今度こそはと期待をしています。ただバッテリー駆動時のパフォーマンス低下の問題やインテルと比較して動作の安定性の問題など改善すべき点は多々ありますので、うまくフォローしてくれると嬉しいですね。
Source: Chrome Unboxed