Google I/O 2022ではハードウェアとしてChromebookは登場しませんでしたが、ChromeOSではいくつかの新機能が発表されています。ただし、すぐに使える機能ばかりではなく今後実装していくものが多数含まれています。
追加される新機能にはChromebookとAndroidデバイスの連携を強めるもの、ChromeOSをより使いやすくなるものがあります。
PhoneHubのカメラロール対応
これまで通知の共有や最近使ったChromeタブの表示といった機能しかありませんでしたが、接続したAndroidスマートフォンのカメラロールを表示させることができるようになります。
ちなみにこの機能は1年前のGoogle I/O 2021で発表されましたが、今回は正式対応でリリースされるという告知です。
チャットアプリのストリーミング
すべてのChromebookでAndroid 13以降を実行しているスマートフォンから、Chromebookにチャットアプリをストリーミング表示できるようになります。
こちらも機能自体は昨年から開発しており、今年に入ってから開発中ですが実際に動作していることが報告されています。
ただこの機能も今秋にリリースされるとしていますが、明確なタイムラインは示されていません。
ランチャーからアプリやゲームの検索に対応
新しいランチャー(Productivity Launcher)の検索機能が、デバイス内ファイルやアプリ、Web検索だけでなくPlayストアのアプリなども検索できるようになります。
フルリストア(完全復元)機能
この機能は、再起動した後にAndroidアプリとWebアプリの両方を復元させるというもので、2020年末にCanaryで追加されたことをお伝えしています。
現在ある復元機能では思わぬタイミングで再起動やクラッシュした場合、直前まで表示されていたブラウザタブを復元することはできますが、Androidアプリは対象外で作業途中の情報なども保存はされません。
しかしフルリストア機能であれば、ブラウザのページだけでなくAndroidアプリも復元することが可能になり、編集途中でも直前の状態まで戻してくれるようになります。
ファイル処理の改善
ChromeOSとAndroidアプリのファイルの扱いが改善され、例えばローカルファイルを開くとAndroidアプリをそのまま起動できるようになります。
これまではAndroidアプリを立ち上げてそこから開くか、共有機能を使ってAndroidアプリに送るイメージで開く必要がありました。
クラウドストレージの選択
これまでローカルファイルの自動バックアップ対象はGoogle ドライブに限定されていましたが、今後は好みのクラウドストレージを選択できるようになります。ただ現時点ではどのクラウドストレージが対象になるかは明らかにされていません。
その他細かいこと
この他には、Chromebookと周辺機器をスムーズに連携できるようになる「Fast Pair」機能の追加やメジャーな一部のAndroidアプリの最適化などが行われています。
また2022年は75を超えるChromebookの新モデルをリリースする予定としていますので、昨年に続き今年も熱い年になりそうです。
詳細はGoogle公式動画「What’s new in Chrome OS I/O 2022」をご覧ください。