Google がリリースした最新の Android 16 QPR2 Beta 1 アップデートを適用後、一部の Pixel デバイスで深刻なブートループ（再起動を繰り返す）問題が発生し、デバイスが使用不能になるという報告が複数寄せられています。
アップデート後に報告されている問題
この問題は、アップデートが公開された直後から明らかになり始めました。報告によると、Pixel 6a から最新の Pixel 9 Pro Fold に至るまで、幅広いモデルで影響が確認されています。
深刻なブートループとシステム破損の警告
影響を受けたユーザーからは、以下のような深刻な症状が報告されています。
- デバイスが約 2分ごとに再起動を繰り返す
- システム UI が完全にクラッシュする
- リカバリーモードに移行し、「Android システムがロードできませんでした。データが破損している可能性があります (The Android System could not be loaded, your data may be corrupt.)」という警告が表示される
ある Pixel 7 ユーザーは、Google One 経由でデータをバックアップしようとしたところ、即座にデバイスがクラッシュし、上記のリカバリーモードメッセージが表示されるという状況を共有しています。
Pixel 9 シリーズでは異常なメモリ使用量も
一部の Pixel 9 シリーズのユーザーは、メモリ使用量の表示に異常が発生していることも報告しています。これには、総メモリが 16GB のデバイスで Android OS が 115GB を消費していると表示されるなど、明らかに異常なケースが含まれます。
対処は困難な状況
報告によると、セーフモードがオプションとして表示されないか、利用できても画面の点滅や読み込み失敗に終わるようです。
さらに、工場出荷時へのリセット（ファクトリーリセット）も有効な解決策にはなっておらず、あるユーザーはデバイスを完全に初期化した後もブートループの問題が解決しなかったと伝えています。
すべてのデバイスで発生するわけではない
この問題は、アップデートを適用したすべてのユーザーに発生しているわけではないようです。実際に、多くのユーザーは問題なくアップデートを完了できています。
実際に筆者も Google Pixel 9 Pro Fold で Android 16 QPR2 Beta 1 にアップデートが完了しています。
現時点では、何がこのブートループ問題を引き起こしているのか原因は不明です。
現状での回避策と推奨事項
もしデバイスがブートループに陥ってしまった場合の潜在的な回避策として、Android Flash Tool を使用してデバイスを初期化する方法が挙げられます。
ただし、この操作を行うとデバイス内のデータはすべて消去されるため、実行には注意が必要です。
現在 Android 16 Beta を利用しており、QPR2 Beta へのアップデートを検討している場合は、Google がこれらの問題に対処するまでインストールを控えることを強く推奨します。
まとめ
Android 16 QPR2 Beta 1 のアップデート後、一部の Pixel スマートフォンで深刻な問題が報告されています。
ベータ版ソフトウェアには本質的にリスクが伴いますが、今回の問題は特に深刻であるため、アップデートを検討しているユーザーは公式な修正や発表を待つのが賢明です。
