Chrome OSではOS 67にてAndroidアプリのDPIスケーリング設定が削除されて以降、デバイスによってはフォントやタップエリアが小さくなりすぎて、ChromeやChromeアプリと比較して使いづらい場面が多々存在していると思います。
とくに高解像度のChromebookでは、わざわざ解像度を落としてタブレット利用する必要があるなど、少々手間なことも多いですね。
過去にはこれを回避する手段があったようですが、現在はそれも機能しなくなっているらしく、確かに現状のAndroidアプリに不満はありますし、それだけでなくいくつもバグも報告されているようです。
ペンの描画がズレる
そして今回、Android Policeにより報告されたバグですが、Androidアプリの手書きメモアプリ”Squid”を利用した際に、スタイラスペンの軌跡から大きく離れて描画される自体に陥ったということです。
私も実際に手持ちのPixelbookで”Squid”を利用して試してみたところ、たしかに描画した後、位置がズレるという現象が起きていることを確認しました。
見ていただくとおり、書いた場所からズレることがわかると思います。
これまでこういった問題は出ていなかったため、先日のAndroidサービスが使用率100%になってしまうバグも踏まえ、アップデートでバグが生じたことは間違いなさそうです。
これだけズレると、とても実用的な状態とは言えませんので困ったことに。
ただし、この問題はあくまでもbetaとdevチャンネルで起きているため、Stableにいるほとんどのユーザーには影響はありませんのでご安心ください。
そうは言うものの、Androidのスケーリングに関するバグはまだまだあるようで、パワーウォッシュしたからと解決することがないのは問題になりますね。
回避策はあるものの…
こちらもAndroid Policeより回避策が提示されています。
一つのパターンは、Androidアプリに注釈をつけたり描画しない場合に適応できる回避策です。
ペンを使わない場合
- Google Playストアからアクティビティランチャー(非表示のアクティビティを起動できるアプリ)をインストール
- Activity Launcherを起動し、”display”を検索し com.android.settings.DisplaySettings をクリックして非表示の表示設定を開く
- “詳細”ボタンをクリックし、表示サイズをクリック
- スライダーを動かして表示サイズを「小」に
これで回避できるようですが、残念ながらChromebookをログアウト、再起動するたびに2~4の手順を繰り返さないといけないようです。
ペンを使う場合
この点に関しては、ADBデバッグを有効にしてコマンドを入力する必要がありますので、当ブログではあえて紹介はしません。
詳細はAndroid Policeのページをご覧いただければと思います。
Google introduced a crippling Android app scaling bug to the Chrome OS Beta and Dev channel
今回のバグの影響で、おそらくAndroidアプリのほとんどに影響が出ていると思われます。
Googleがこの問題を認識しているかはわかりませんが、早めに対処してくれることを願います。
また改めて伝えますが、このバグはbetaとdevチャンネルで生じていますのでStableではないこと、KeepなどのChromeアプリやWebアプリには影響はありません。
Source: Android Police