Google は 2025 年 12 月 18 日、Pixel デバイス向けに Android 16 QPR3 Beta 1 の提供を開始しました。
これは 2026 年 3 月に予定されている四半期ごとのアップデートと Pixel Drop に向けた最初のベータ版となります。
今回のアップデートは、OSの根本的な変更というよりは、使い勝手を向上させる改善が多く含まれています。
個別の細かい変更点については今後詳細な記事でお伝えする予定ですが、まずは Beta 1 で確認された主要な新機能と変更点をざっとまとめます。
懐中電灯の明るさが調整可能に
これまで Pixel のクイック設定パネルにある「ライト(懐中電灯)」タイルは、単にオン・オフを切り替えるだけのものでしたが、今回のベータ版では明るさの調整機能が追加されました。

タイルを長押しすると「ライトの明るさ」というダイアログが表示され、上下のスライダーで光の強さを調整できるようになります。
スライダーを上げると光のビームが広がるアニメーションが表示され、最大輝度も視覚的にわかりやすくなっています。
ナビゲーションボタンの配置変更に対応
3 ボタンナビゲーションを利用しているユーザーにとって待望の機能とも言える、「戻る」ボタンと「アプリの切り替え(最近のアプリ)」ボタンの位置を入れ替える設定が追加されました。
設定メニューの [システム] > [ナビゲーションモード] から、3 ボタンナビゲーションの歯車アイコンをタップすることで「ボタンの順序」を変更できます。


これまで Pixel の 3 ボタンナビゲーションは「戻る」が左側、「最近」が右側で固定されていました。
しかし、Samsung Galaxy などの他社製スマートフォンでは「戻る」が右側にあることが多く、機種変更したユーザーが操作に戸惑う原因の一つとなっていました。
ステータスバーとホーム画面の表示変更
Android 16 QPR3 Beta 1 では、視覚的な変更点がいくつか確認されています。
ステータスバーの位置情報の使用状況表示
ステータスバーにおける位置情報の使用状況を示すインジケーターが変更されました。これまでは単なるアイコンでしたが、カメラやマイクの使用中と同様に「青いチップ(ドット)」で表示されるようになります。


これをタップすると、どのアプリが位置情報を利用しているかが具体的に表示されるため、プライバシー管理がより透明化されます。
スナップショットのデザイン調整とオフ設定
ホーム画面やロック画面にある「スナップショット(At a Glance)」のデザインにも微調整が入りました。
ロック画面では日付と天気の表示位置が左右反転しているほか、ホーム画面からスナップショットを完全に削除するオプションも追加されました。


壁紙とスタイルのテーマアイコン変更
さらに、従来はトグルの項目名だった壁紙とスタイルにおける「テーマアイコン」という名称が、「ミニマル」に変更されました。

機能自体は変わりませんが、「デフォルト」と「ミニマル」を切り替えて設定するようになります。
開発者・パワーユーザー向け機能
一般ユーザーにはあまり影響がないかもしれませんが、開発者向けの機能も強化されています。
ワイヤレスデバッグ機能の改善
ワイヤレスデバッグ機能において、信頼できるネットワークに接続している場合、自動的に再接続する機能が追加されました。
これまでは一定時間でオフになってしまい、再設定の手間がかかっていましたが、開発作業を行うユーザーにとっては地味ながら非常にありがたい修正です。
外部ディスプレイの画面をキャストする機能が追加
外部ディスプレイへの画面出力機能において、これまでは録画のみが可能でしたが、今回のアップデートで外部ディスプレイの内容をキャスト(転送)することも可能になりました。
まとめ
今回の Android 16 QPR3 Beta 1 は、新機能追加というよりも、ユーザーからの要望が多かった細かい使い勝手の向上に焦点を当てている印象です。
特に懐中電灯の調光やナビゲーションボタンの配置変更は、ユーザーのストレスを減らすことが期待されます。
Android 16 QPR3 Beta 1 安定版の正式リリースは 2026 年 3 月が予定されています。


