Google は2025年8月21日(現地時間)、Android 16 QPR2 Beta 1 の配信を Pixel デバイス向けに開始しました。本記事では、この最新ベータ版で Pixel スマートフォンや Pixel Tablet などで確認できた新機能や変更点をまとめて紹介します。
今回のアップデートでは、Pixel Tablet で先行導入されていたロック画面ウィジェットのスマートフォンへの展開や、設定アプリのUI改善など、多くの変更が含まれています。
Android 16 QPR2 Beta 1 の新機能と変更点
Android 16 QPR2 Beta 1 で HelenTech が確認できた主な新機能および変更点は以下の通りです。
ロック画面ウィジェット (ハブモード)
Pixel Tablet で初めて導入されたロック画面ウィジェット機能(ハブモード)が、Pixel スマートフォンでも利用可能になりました。

「ロック画面にウィジェットを表示」を有効にすると、ロック画面を左にスワイプすることでウィジェットにアクセスできます。
テーマアイコンに「ミニマル」スタイルと「作成」が追加
テーマアイコンに新しい「ミニマル」スタイルが追加されました。

これにより、対応していないアプリのアイコンも強制的にモノクロ調のシンプルなデザインになります。また、「作成」も追加されましたが、これはまだ機能していません。
スクリーンショット編集が「Pixel スタジオ」経由に変更
これまで Pixel デバイスでスクリーンショットを撮影して、[編集] ボタンをタップすると、Google フォトの標準的な編集ツールが起動していました。

これが Android 16 QPR2 Beta 1 から、「Pixel スタジオ」アプリが開いて直接編集できるようになり、AI を活用した機能が使えるようになりました。
スクリーンショットの共有時に URL を自動添付する機能が追加
Google が Android 14 から開発を進めていた、スクリーンショットに URL を添付して共有する機能が、Android 16 QPR2 Beta 1 から利用になりました。

「ID チェック」機能に信頼できる場所以外では生体認証のみを強制する機能が追加
今回、Android 16 QPR2 Beta 1 で拡張された「ID チェック」機能を有効にすると、自宅などあらかじめ設定した「信頼できる場所」以外で、生体認証を要求するアプリを開こうとした際に、PIN など画面ロックによる代替手段を無効化し、生体認証のみを強制するようになりました。
UI とデザインの変更
以下は UI とデザインに関する細かい変更点です。
ダークモードの拡張
ダークテーマがより多くの要素に適用されるよう拡張されました。

90/10 の画面分割
アプリの画面分割において、新たに 90/10 の比率が利用可能になりました。

ユーザーウィジェットのデザイン
復元されたユーザーウィジェットに、Material 3 Expressive スタイルが適用されました。

「常に表示状態のディスプレイ」設定
設定ページに、機能内容を視覚的に示すグラフィックが追加されました。

ウィジェットパネルの再設計
ウィジェット選択画面が再設計され、新たに「おすすめ」タブが追加されました。

機能の追加と改善
スクリーンセーバーの「ローライト モード」
スクリーンセーバーに「ローライト モード」が追加されました。

保護者による使用制限の強化
設定内に「保護者による使用制限」が新設され、Google ファミリーリンクと連携してスクリーンタイムの制限やアプリのブロック、コンテンツフィルタリングなどがデバイス上で直接設定できるようになりました。

「HDR 輝度補正」の追加
HDR コンテンツの輝度を向上させる機能が [設定] > [ディスプレイとタップ] に追加されました。

モバイルネットワークセキュリティ
セキュリティの低い 2G ネットワークへの接続を回避する [モバイルネットワークセキュリティ] 設定が、従来のSIMカード設定ページの最下部から、より分かりやすい [設定] > [ネットワークとインターネット] に移動しました。

ホーム画面アイコンの「削除」オプション
ホーム画面のアプリアイコンを長押しした際に、アンインストールとは別に、ホーム画面からアイコンのみを「削除」するオプションが追加されました。

ユーザー補助機能の整理
「音声文字変換」、「音声増幅」、「音検知通知」が、クイック設定のユーザー補助カテゴリに移動し、アクセスしやすくなりました。

まとめ
Android 16 QPR2 Beta 1 は、Pixel Tablet の便利な機能がスマートフォンに展開されたほか、UIの細かな改善や設定項目の整理など、ユーザー体験の向上に焦点を当てたアップデートとなっています。
特にロック画面ウィジェットは、多くのユーザーにとって待望の機能と言えるかもしれません。今後のベータ版でさらに機能が洗練されていくことが期待されます。
出典: 9to5Google