Chromebookを使って長い人はご存知かもしれませんが、Chrome OSで動作しているAndroidのバージョンは、長いことAndroid 9から変更されていません。
その後、Chrome OSではAndroid 10をスキップすることが報告されましたが、ついにChrome OSにAndroid 11のアップデートが登場し、一部のChromebookで実際にユーザーが試すことができるようになっています。
現状でAndroid 11を試せるChromebookは、ベースボードが「Hatch」であることと、ベータチャンネル以前であるユーザーのみが対象となります。
今後数週間で展開されると思われますが、いまはかなり限られたユーザーしか試すことができませんので注意してください。
Android 11へのアップデートはとくに何もする必要はなく、現状の条件さえ満たしていればChrome OSのアップデートともにAndroidもアップデートされています。
変更点や追加点はいくつかありますが、とくに目立つのはダークテーマの適用とAndroidアプリのスケーリングも問題が修正されていることです。
ダークテーマの導入
これまでのChromebookは、ダークテーマとライトテーマが入り混じったようなUIになっているため、あまり大きな変化を感じないかもしれませんが、Chromeや設定画面がダークテーマになると違った印象になります。
Chrome OSのダークテーマに関しては、はじめからオンになっているためライトテーマに変更するときだけ、Chromebookのクイック設定からオン・オフで簡単に変更することができます。
一方、Androidのダークテーマは、現状ではAndroid設定の開発者向けオプションからダークモードを有効にする必要があります。
またGoogle系のアプリケーションのみダークテーマに変更され、他のアプリではライトテーマのままでした(いつも使っているJamboardとSquidはライトテーマだったのは確認済み)。
今後、正式にダークテーマが適用されれば他のアプリでも問題なく表示されるようになるはずです。
Androidアプリのスケーリングが修正
これは個人的に一番嬉しい修正点で、高解像度でChromebookを利用している際、Androidアプリの画面が縮小して表示されてしまう問題が解決しました。
これまでChrome OSのネイティブアプリと同じ感覚で使うためには、Chromebookの画面解像度を上げる必要がありましたが、最初から同程度の大きさで表示されるため、画面解像度を操作せずともAndroidアプリが操作しやすくなります。
いま人気急上昇の「ASUS Chromebook Detachable CM3」などのタブレットデバイスやChromebookをタブレットで使おうとする際、普段使いの画面解像度が高いものほどAndroidアプリが縮小されて使いづらいことが欠点でしたが、Android 11が導入されることでその欠点がなくなるため、さらに扱いやすくなります。
現状で報告できるAndroid 11による大きなポイントはこの2つですが、とくにスケーリングの問題が解決するだけでもありがたいですね。
今後、Androidに対応するすべてのChromebookに適応されることになりますが、Android 11の導入はChromebookでAndroidを使うユーザーには有益な変更だと思います。