DELLに引き続き、Acerも「Chrome Enterprise」としての新ラインを海外で発表したようです。
今回の新ラインは、DELLのように新しい機種が登場したわけではなく、既存モデルを「Chrome Enterprise」としてエンタープライズ向け管理ソリューションを追加したものとなっています。
一部のモデルでは、一般に販売されたモデルよりも上位の構成のスペックを選べるようになっているなど、若干の違いも出ているようなので、発表された機種のスペックをわかっている範囲でまとめていこうと思います。
Acerのエンタープライズ向けChromebook
まずは「Chrome Enterprise」の対象となっているChromebookから。
Acer Chromebook Enterprise 714
Acer Chromebook Enterprise 714 (CB714-1WT-32PQ) | |
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OS | Chrome OS with Chrome Enterprise Upgrade |
ディスプレイ | 14インチ IPS 1,920 × 1,080 タッチスクリーン |
CPU | Core i3-8130U |
RAM | 8GB |
内部ストレージ | 64GB |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C(3.1 Gen1) ×2 USB-A(3.1 Gen1) ×1 イヤホンジャック |
その他 | バックライトキーボード 指紋センサ |
バッテリー | – |
サイズ | 322.58 × 238.76 × 17.78mm |
重さ | 1.5kg |
価格 | 799.99ドル |
スペックについてはこのようになっています。
モデルの説明を見る限り、100%アルミニウムの筐体で強度と耐久性を高めてスタイリッシュに仕上げている、14インチのIPS方式を採用するフルHDディスプレイで、タッチスクリーンに対応しています。
ただこのモデルは、クラムシェルタイプとなっていますので、タブレットスタイルなどの利用はできません。
エンタープライズ向けということもあり、しっかりと指紋センサも搭載されているようですが、この記事を書いている現在では、Gsuiteアカウントでは機能が使えない問題があるため、そこがどうなっているかが気になるところ。
ちなみにこのモデルは、すでに購入できるようで海外では799.99ドルからとなっています。
Acer Chromebook Enterprise 715
Acer Chromebook Enterprise 715 (CB715-1W-39YE) | |
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OS | Chrome OS with Chrome Enterprise Upgrade |
ディスプレイ | 15.6インチ IPS 1,920 × 1,080 タッチスクリーン |
CPU | Core i3-8130U |
RAM | 8GB |
内部ストレージ | 64GB |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C(3.1 Gen1) ×2 USB-A(3.1 Gen1) ×1 イヤホンジャック |
その他 | バックライトキーボード 指紋センサ |
バッテリー | – |
サイズ | 355.6 × 248.92 × 17.78mm |
重さ | 1.8kg |
価格 | 779.99ドル |
こちらは国内のAmazonでもしれっと販売が開始されている、15.6インチのテンキー付きChromebook「715」をベースにしたエンタープライズ向けChromebookです。
基本性能に関しては、国内で登場しているi3モデルと大差はありませんが、指紋センサが搭載されているのは前述の「714」と同じです。
「Chromebook 715」も100%アルミニウムとなっていますので高級感があると思いますが、ディスプレイの影響もあって1.8kgとやっぱり重たいので、基本的には置いて使うモデルだと思います。
なにより「715」の場合は、テンキーが必要かどうかが重要な選択肢になると思いますので、目的に合致するのでは良い選択だと思います。
このモデルもすでに販売されているようで、価格が779.99ドルとなっています。
Acer Chromebook Enterprise 13
Acer Chromebook Enterprise 13 (CB713-1W-72CZ) | |
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OS | Chrome OS with Chrome Enterprise Upgrade |
ディスプレイ | 13.5インチ IPS 2,256 × 1,504 タッチスクリーン |
CPU | Core i7-8650U |
RAM | 16GB |
内部ストレージ | 128GB |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C(3.1 Gen1) ×2 USB-A(3.0) ×1 イヤホンジャック |
その他 | バックライトキーボード |
バッテリー | 約10時間 |
サイズ | 309.88 × 246.38 × 17.78mm |
重さ | 1.4kg |
価格 | 1199.99ドル |
こちらの「Chromebook Enterprise 13」のスペックはこのようになっています。
13.5インチにアスペクト比3:2のフルHD+解像度を採用したディスプレイとなっていますが、後述する「Spin 13」とは異なり、クラムシェルタイプのChromebookになります。
こちらも100%アルミニウムのボディとなっているようで、持ち運び時の耐久性は確保されていますし、1.4kgとやや重さはあるものの、画面解像度も高いため、作業効率は向上するであろう良いモデルとなっています。
また性能面で言えば、ChromebookとしてAndroid Studioを動作させる条件をクリアするハイスペックモデルとなっていますので、Linuxアプリの使用を前提とした場合でも十分に使えるモデルだと思います。
このモデルも販売が開始されていて、価格は1199.99ドルと価格もかなりのものとなっています。
Acer Chromebook Enterprise Spin 13
Acer Chromebook Enterprise Spin 13 (CP713-1WN-76M7) | |
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OS | Chrome OS with Chrome Enterprise Upgrade |
ディスプレイ | 13.5インチ IPS 2,256 × 1,504 タッチスクリーン |
CPU | Core i7-8650U |
RAM | 16GB |
内部ストレージ | 128GB |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C(3.1 Gen1) ×2 USB-A(3.0) ×1 イヤホンジャック |
その他 | バックライトキーボード 専用・内蔵式スタイラスペン |
バッテリー | 約10時間 |
サイズ | 309.88 × 246.38 × 17.78mm |
重さ | 1.5kg |
価格 | 1299.99ドル |
続いて国内でもAmazonで販売されている「Acer Chromebook Spin 13」のエンタープライズ向けとなっている「Enterprise Spin 13」です。
性能面は、先程の「Enterprise 13」と同じですが、Spinの名のとおり360度回転するヒンジに専用の本体内蔵式スタイラスペンを備えています。
このあたりも基本的には一般向け「Spin 13」と同じですが、採用しているCPUが第8世代のCore i7-8650Uとなっており、Chromebookとしては抜き出だスペックとなっています。
おそらく、使い勝手などは既存の「Spin 13」に関する記事を見て頂ければそのとおりだと思いますが、海外などではLinuxアプリを前提とした使い方をするにも、このモデルが現状ベストと言っているユーザーも多いため、開発向けとしてもありかもしれません。
こちらも販売は開始しており、1299.99ドルとなかなかの価格となっています。
Acerのエンタープライズ向けChromebase と Chromebox
続いて、Chromebook以外のということで、ChromebaseとChromeboxもエンタープライズ向けとしてリリースしています。
Acer Chromebase Enterprise 24I2
Acer Chromebase Enterprise 24I2 | |
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OS | Chrome OS with Chrome Enterprise Upgrade |
ディスプレイ | 24インチ IPS 1,920 × 1,080 タッチスクリーン |
CPU | 第8世代 Core iシリーズ |
RAM | 最大8GB |
内部ストレージ | 最大128GB |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C(3.1 Gen1) ×1 USB-A(3.0) ×4 HDMI ×1 Ethernet ×1 イヤホンジャック |
その他 | – |
バッテリー | – |
サイズ | – |
重さ | – |
価格 | – |
久々に登場する、ハイスペックな「Chromebase Enterprise 24I2」ですが、はっきりとしたスペックについてはまだわかっていません。
基本構成は、ドイツなどで登場している「Chromebase 24I2」に準じ、CPUのみ第8世代へのアップグレードされるというイメージで良いかと思います。
国内ではあまりメジャーではない「Chromebase」ですが、Acerはたまに展示会などにも出していることがあるため、まったく手に入らないわけではありませんので、興味のある方はそちらをチェックしてみてもよいかも。
価格やリリース日についても、まだ明らかにはなっていませんので、このモデルについてはこのへんで。
Acer Chromebox Enterprise CXI3
Acer Chromebox Enterprise CXI3 | |
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OS | Chrome OS with Chrome Enterprise Upgrade |
CPU | 第8世代 Core i7 vPro対応 |
RAM | – |
内部ストレージ | – |
外部ストレージ | microSD |
ポート | USB-C(3.1 Gen1) ×1 USB-A(3.0) ×3 HDMI ×1 Ethernet ×1 イヤホンジャック |
その他 | VESAマウントキット |
バッテリー | – |
サイズ | – |
重さ | – |
価格 | – |
一番ナゾに包まれているけど、基本的には一般向けに出ている「CXI3」と大きく変わらないであろう「Chromebox Enterprise CXI3」です。
しかし、採用しているCPUがvPro対応の第8世代Core i7 Uシリーズということもあり、性能面では大きく向上しているのは間違いありません。
RAMやストレージなども明らかになるともっとわかりやすかったんですが、現時点では詳細は不明です。
少なくとも16GBRAMと128GBストレージという構成はあると思いますが…なんとも言えないですね。
こちらのモデルも、価格とリリース日については明らかになっていません。
まとめ
ということで、今回は海外で発表されていたAcerの「Chrome Enterprise」の新しいラインナップについてまとめてみました。
既存モデルをアップグレードしているので、正直新鮮味はありませんでしたが、どのモデルも面白い構成になっています。
おそらく、国内で展開されるとしても、このうちいくつかのモデルだけとなりそうですが、とくに指紋センサを搭載する714と715は出てきてくれるともっと面白くなりそうですね。
ただ、現時点でGsuiteアカウントでの指紋センサが利用できないという問題があるため、ここをどうクリアしてくるのか次第だと思います。
いずれにしても、海外でも一部モデルだけが販売開始となっていますので、国内に来るとしてもこの感じだと年明けとかになるのかな?しばらくは様子見という感じです。
ということで、一部の情報についてはAcerの米国公式サイトに出ていますので、興味のある方はチェックしてみてください。