現在、Android 16 (ビルド番号: CP1A.260405.005) を適用した Pixel 6 Pro において、突然の再起動が繰り返し発生するという問題が報告されています。
この影響を受けたユーザーは、予告なく端末が再起動するため、作業中のデータが失われたり、通話が切断されたりする可能性があります。
現時点では、Google からこの問題に関する公式なコメントはなく、Google サポートは「既知の問題ではない」と回答しています。
熱管理ユニットの誤作動が原因か
この問題を報告している Reddit ユーザー (Oshadhaviduranga 氏) によれば、バグレポートを分析したところ、Pixel 6 Pro に搭載されている Tensor チップセット (GS101) の熱管理ユニット (TMU: Thermal Management Unit) が温度を誤って検知し、実際には熱を持っていない状態であっても強制リセットを引き起こしていることが分かりました。
Pixel 6 Pro における TMU のリセット温度閾値は 115°C に設定されていますが、バグレポートに記録された再起動直後のセンサー値は 56 〜 57°C に過ぎず、閾値を大幅に下回る状態であったとしています。
デバイスは触れても熱くない状態であったにもかかわらず、センサーが瞬間的に異常値を示したことで TMU がハードウェアリセットを実行したと考えられています。
問題を確認する方法
同報告では、Pixel 6 Pro で同じ問題が発生しているかどうかを確認する方法も公開されています。
再起動直後に、以下の手順でバグレポートを取得してください。
- [設定] > [デバイス情報] > [ビルド番号] を 7 回タップして開発者オプションを有効にする
- [設定] > [システム] > [開発者向けオプション] > [バグレポート] > [対話型レポート] を選択する
- 通知に「バグレポート #x の記録完了」が表示されるのでタップ
- Android の共有シートが開くので共有先を選ぶ
- 共有先のデバイスでバグレポートを開く
- (追加取得) PC に接続して
adb bugreportコマンドを実行すると、追加のクラッシュ情報を含む dumpstate_board ファイルも取得できる


取得したレポート内で以下のようなキーワードを検索し、一致する記録があれば TMU の誤作動による再起動であることが確認できます。
reboot,thermal,tj(起動理由の履歴)Thermal (TMU) HW Trip(RAMDUMP_MSG ブロック内)Reboot reason: 0xcdca(Exynos 固有の熱トリップ再起動コード)RST_STAT: 0x40000またはRST_STAT: 0xc0000(TMU の PIN リセット)S2MPG10 OFFSRC 0x20… など
なお、androidboot.bootreason = reboot,bootloader(ブートローダークラッシュ)や androidboot.bootreason = reboot,watchdog(カーネルウォッチドッグ)が記録されている場合は別の問題です。
他モデルへの影響と Google の対応状況
現時点では、この問題が Pixel 6 Pro 以外のモデルで発生しているかどうかは確認されておらず、同じ初代 Tensor を搭載した Pixel 6 および Pixel 6a に影響があるかは明らかになっていません。
Google サポートへの問い合わせでは「既知の問題ではない」との回答を受けたため、Oshadhaviduranga 氏は自らバグレポートを分析して原因を特定しました。その後、技術情報を添えて Google サポートへ改めて報告を送付しています。
Android 16 適用後に再起動が発生している Pixel 6 Pro ユーザーは複数存在しており、バグレポートを確認せずに「デバイス上の問題」として対処しているケースが多いとみられることから、実際の影響範囲は報告件数を上回っている可能性があります。
同様の問題が発生している場合は、Google Pixel ヘルプのお問い合わせフォームから Google へ報告してください。








