Apple は 2026 年 2 月 16 日(現地時間)、iPhone 向けに iOS 26.4 のベータ版をリリースし、RCS(Rich Communication Services)メッセージングに関するセキュリティ機能「エンドツーエンド暗号化(E2EE)」のテストが含まれていることが確認されました。
しかし、現時点では Apple デバイス同士に限られ、Android デバイスとのやり取りには対応していない ことも明らかになりました。
iOS 26.4 ベータでの変更点と Apple の説明
今回の iOS 26.4 ベータ版の変更履歴によると、Apple は iPhone 上での RCS メッセージのエンドツーエンド暗号化のテストを開始しています。
ただし、Apple はこの機能について「このリリースでは正式に出荷されない」としており、特定のデバイスやキャリア向けに将来的に展開される予定であると説明しています。
Apple の説明によると、ベータ版における動作は次のとおりです。
RCS のエンドツーエンド暗号化は、このベータ版でテスト可能です。ただし、今回のリリースには含まれておらず、将来の iOS、iPadOS、macOS、watchOS のソフトウェアアップデートで利用可能になる予定です。
(中略)
このベータ版では、RCS 暗号化は Apple デバイス間でのテストのみ可能であり、他のプラットフォームとのテストはまだ行えません。
Android との互換性は「まだテスト不可」
説明に「他のプラットフォームとはまだテストできない」とあるとおり、今回のテスト段階では Android ユーザーとのメッセージは暗号化の対象外となっています。
Apple は「まだテストできない(not yet testable)」という表現をしており、将来的な対応を否定しているわけではありませんが、Android との間で安全な暗号化通信ができるようになるまでには、もう少し待つ必要がありそうです。
通常、iPhone ユーザー同士であれば iMessage が優先されるため、あえて RCS でメッセージを送り合うシチュエーションはありませんが、Android ユーザーとの連絡にも高機能な RCS メッセージを利用できることが最大のメリットです。
標準化に向けたこれまでの経緯
以前の Apple は、iPhone が RCS を採用しなかった理由の一つとして「暗号化の欠如」を挙げていました。
しかし、2024年には Google が iPhone と Android 間の暗号化対応が進んでいることを認め、GSMA(RCS の標準化団体)も標準規格の一部としてエンドツーエンド暗号化を発表しています。
以前お伝えしたように、iOS 26 の初期ベータ版から暗号化に関連するコードが発見されていましたが、今回の iOS 26.4 ベータでようやく実際にテスト可能になりました。
まとめ
iOS 26.4 ベータ版で RCS のエンドツーエンド暗号化テストが始まりましたが、現時点では Apple デバイス間に限定されています。
Android との相互運用については「まだテスト不可」の状態ですが、開発自体は進んでいることが確認できました。
Google は 2020 年から独自に RCS の暗号化を Google メッセージアプリで提供してきましたが、Apple が採用する標準規格(MLS プロトコルなど)との相互運用性が確立されれば、OS の垣根を超えたプライバシー保護と利便性の実現が期待されます。
なお、日本では KDDI 系列の回線 (au、UQ mobile、povo1.0、povo2.0 など) で iOS メッセージ (iMessage) アプリ経由の RCS を使うことができます。


