この記事では、2025 年 12 月 13 日から 19 日の 1 週間に発表された、Google Workspace および関連サービスの主なアップデートをまとめています。
今週は、Gemini アプリの高速モデル「Gemini 3 Flash」導入や、Google チャットへの RSS フィード連携機能、Google Meet における音声共有の仕様改善など、AI の活用と日常的なコミュニケーションツールの使い勝手を向上させる更新が行われました。
以下、各トピックの詳細について紹介します。
Gemini アプリ:高速モデル「Gemini 3 Flash」を提供開始
Google Workspace 向けの Gemini アプリにおいて、最新モデルである「Gemini 3 Flash」が導入されました。
Gemini 3 Flash は、Google の最上位モデルである Gemini 3 の基盤上に構築されており、次世代の知能と処理速度を兼ね備えています。
これにより、日常的なタスクの処理や即座に回答が必要なシーンにおいて、より快適に Gemini を利用できるようになります。
先日発表された Gemini 3 Pro に続き、用途に応じたモデルの選択肢が増えたことで、業務における AI 活用の幅がさらに広がることが期待されます。
Google チャット:「Feeds」アプリで RSS / Atom フィードを受信可能に
Google チャットに新しい公式アプリ「Feeds」が導入され、外部のニュースやブログの更新情報をチャット内で直接受け取れるようになりました。
RSS や Atom フィードに対応しており、業界ニュースや競合他社のブログ更新、技術情報の追跡などを、個別のリーダーアプリを開くことなくチームの「スペース」やグループチャットで共有・確認できます。
情報収集の自動化とチーム内での迅速な共有を促進する、実用的なアップデートです。
Google チャット:未知の送信者からの招待をブロック
Google チャットのプライバシー設定が強化され、未知の送信者(連絡先に登録されていないユーザーなど)からの 1 対 1 のメッセージやスペースへの招待を制限できるようになりました。
これまでのデフォルト設定では誰からの招待も届く仕様でしたが、今回の変更により、ユーザー自身で「既知の送信者のみ」に制限することが可能です。
スパムや意図しない外部ユーザーからのコンタクトを防ぎ、集中できる環境を維持するために役立ちます。
Google Meet:画面共有時に音声共有が改善
Google Meet で画面共有を行う際の音声共有機能が強化され、以下の 2 点が改善されました。
デバイスの音声を共有可能に
これまでは、音声付きで画面共有を行う場合、Chrome タブの共有のみサポートされていましたが、今回のアップデートにより「特定のウィンドウ」や「画面全体」を共有する際にも、デバイスの音声を共有できるようになりました。
これにより、ブラウザ以外のアプリやシステム音を含めたプレゼンテーションが容易になります。
ステレオ音声の共有に対応
プレゼンテーション中に音楽や動画などのコンテンツを共有する際、ステレオ音声での出力が可能になりました。
動画のプレビューや音楽制作の確認など、音質が重要となるシーンでの Meet 活用の質が向上します。
Google Vids:アバター機能が Veo 3.1 ベースに進化
動画作成ツール Google Vids で利用できる AI アバター機能がアップデートされ、Google の最新動画生成モデル「Veo 3.1」が利用できるようになりました。
Veo 3.1 の採用により、アバターの動きや表情がより自然で高品質なものとなり、研修動画や社内広報などのビジネスコンテンツにおいても、違和感の少ないプロフェッショナルな仕上がりが期待できます。
その他のアップデート
- Google Meet の eCDN 設定検証を高速化: 大規模組織向けに、ユーザー体験への影響を最小限に抑えつつ eCDN(エンタープライズ コンテンツ デリバリー ネットワーク)の設定をテストできる「サイレント テスト モード」が導入されました。
- Google AI Ultra for Business で NotebookLM を強化: Google Workspace のアドオン「Google AI Ultra for Business」プランにおいて、NotebookLM の機能制限が緩和され、より複雑なモデルの処理や大規模なリサーチ需要に対応できるようになりました。
まとめ
今週の Google Workspace アップデートは、Gemini 3 Flash の導入による AI 機能の高速化に加え、Google Chat の RSS フィード対応や Meet の音声共有改善など、日常的な業務ツールの使い勝手を高める更新が中心でした。
特に Meet の画面共有における音声周りの改善は、プレゼンテーションや動画共有を行うユーザーにとって実用性が高く、スムーズな会議進行に直結する内容となっています。


