Google が今週、Android のファイル共有機能「Quick Share」に Apple の AirDrop を正式サポートしたことを発表しました。
追加アプリなしで Android と iPhone 間のローカル共有が可能になる大きなアップデートですが、一部の Pixel 10 シリーズでは、この機能更新が原因とみられる Wi-Fi の不具合が報告されています。筆者の Pixel 10 Pro では現時点で再現していませんが、複数ユーザーが同様の症状を訴えており、注意が必要です。
AirDrop 対応直後に Wi-Fi が切れる問題が発生
この問題が起きているのは Pixel 10 シリーズの一部のユーザーで、AirDrop 対応を有効にするために配信された 「Quick Share extension」 のアップデートをインストールした後、共有メニューを開くだけで Wi-Fi が切断されてしまうと報告されています。
ユーザーの報告によれば、Quick Share を開いた瞬間にネットワーク接続が途切れ、Wi-Fi メニューを開いてもネットワーク一覧が「完全に空」になってしまうことがあります。


Quick Share のメニューを閉じると元の接続に戻るため、常時発生するわけではありませんが、共有操作のたびに Wi-Fi が落ちるため実用への影響は大きいと考えられます。
なお、この挙動はすべての Pixel 10 シリーズのデバイスで発生しているわけではありません。
Google の対応は現時点で不透明
この不具合は Pixel Phone ヘルプコミュニティと Google IssueTracker の両方で報告されていますが、現時点では Google からの明確な回答は示されていません。
例えば、コミュニティのプロダクトエキスパートは「IssueTracker へ報告してほしい」と案内してスレッドをクローズしましたが、IssueTracker の担当者は該当の問題を「修正しない」として扱い、ユーザーをコミュニティ側へ戻すよう案内しています。
このため、Google の正式な対応がどちらにも存在しない状態です。
一時的な回避策は「拡張のアンインストール」
一時的な回避策として、Quick Share extension のアップデートをアンインストールすることで Wi-Fi の問題は解消されることが報告されています。

アンインストールの手順は以下のとおりです。
- [設定]> > [Google サービス] > [システムサービス] > [Quick Share Extension] > [更新を削除]
ただし、この方法を利用すると AirDrop との共有機能は使えなくなるため、利便性と安定性のどちらを優先するかを判断する必要があります。
Pixel 10 シリーズで Quick Share の AirDrop 対応を利用する予定がない場合は、一時的にアンインストールしておく方が安全かもしれません。
まとめ
AirDrop 対応で大きく使い勝手が向上した Quick Share ですが、Pixel 10 シリーズの一部ユーザーから Wi-Fi が切断される問題が報告されています。現時点で Google の公式対応は固まっておらず、日本での影響範囲も不明です。
共有メニューを開いた際に Wi-Fi が切断される症状が出る場合は、Quick Share Extension のアップデートを削除することで回避できる可能性があります。今後の修正情報があれば、あらためてお知らせします。


