ChromeOS LTS 138 に複数の脆弱性修正を含むアップデートが展開 (138.0.7204.298)

当サイトは Google Adsense、Amazon アソシエイト等 アフィリエイト広告を利用して収益を得ています.
ChromeOS LTS 138 に複数の脆弱性修正を含むアップデートが展開 (138.0.7204.298)

Google は 2025 年 11 月 21 日(現地時間)、ChromeOS の長期サポートチャンネル(Long-term Support : LTS)を利用している多くのデバイスに対し、新たなマイナーアップデートの配信を開始しました。

今回のアップデートには複数の重要なセキュリティ修正が含まれており、ChromeOS LTS は バージョン 138.0.7204.298(プラットフォームバージョン:16295.83.0) へと更新されます。

LTS 環境を利用している Chromebook や ChromeOS Flex デバイスには、今後数日かけて順次アップデートが展開される見込みです。

目次

今回のアップデート内容(138.0.7204.298)

今回の LTS アップデートには、Chrome コンポーネントを中心とした複数の脆弱性修正が含まれています。Google が公開した情報によると、特に以下の高危険度(High)の修正が重要とされています。

  • CVE-2025-13224 (深刻度:High): V8 における Type Confusion

V8 やブラウザ内部コンポーネントにおける脆弱性は、悪意あるコード実行やブラウザの異常終了などにつながる可能性があるため、企業・教育機関で ChromeOS を運用している管理者にとって重要なアップデートです。

加えて、複数の CVE がまとめて修正されています。

  • CVE-2025-21700
  • CVE-2025-21703
  • CVE-2025-21702
  • CVE-2025-21756
  • CVE-2025-21971
  • CVE-2025-37798
  • CVE-2025-37756
  • CVE-2025-37752
  • CVE-2025-21836
  • CVE-2024-27397

これらの詳細については、今回のリリースノートには記載されていませんでした。

ChromeOS の LTS とは

ChromeOS では、更新頻度と安定性に応じて複数のチャンネルが提供されています。

その中でも LTS (Long-term Support) は、企業・教育機関が安定した環境で長期間運用できるよう設計されたチャンネルで、約 6 ヶ月ごとにメジャーアップデートが行われます。

メジャーアップデートの間は、今回のようなセキュリティ修正を中心としたマイナーアップデートが提供され、必要な安全性と安定性を維持できるようになっています。

また、LTS の次期バージョン候補として LTC (Long-term Support Candidate) チャンネルも用意されており、LTS の前段階で検証を行いたい管理者が利用できます。

まとめ

今回の ChromeOS LTS 138.0.7204.298 への更新は、複数の脆弱性に対応する重要なセキュリティアップデートです。

LTS チャンネルを利用している Chromebook および ChromeOS Flex の管理者は、安全な運用環境を維持するため、早めの適用を検討することが推奨されます。

なお、ChromeOS LTS の次回のメジャーアップデートは 2026 年 4 月 21 日 に ChromeOS LTS 144 が予定されています。

出典: Chrome Releases

この記事をシェア

HelenTech の最新情報をフォロー

Google News で HelenTech をフォローすると、 最新のニュースやレビューがあなたのフィードに直接届きます。

Google ニュース リンクバナー

著者情報

尾村 真英のアバター 尾村 真英 Technical Writer

HelenTech を運営している 尾村 真英 です。これまでに 50 台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動し、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

目次