Google、Android Auto に Gemini の展開を開始。Google マップや Gmail との連携が大幅に進化

当サイトは Google Adsense、Amazon アソシエイト等 アフィリエイト広告を利用して収益を得ています.

Google は 2025 年 11 月 20 日(米国時間)より、Android Auto に Gemini の展開を開始したことを発表しました。

スマートフォン側で Google アシスタントを Gemini に切り替えているユーザーが対象で、車載ディスプレイに案内が表示されればすぐに利用できます。曖昧な表現でも意図を理解し、ルート案内、メッセージ処理、予定確認などを自然な会話だけで進められるようになる点が大きな変化です。

なお、今月初めには米国の一部ベーターユーザーで Gemini の展開が確認されており、正式展開の準備が整っていることが示唆されていました。また、記事執筆時点では筆者の環境 (Pixel 10 Pro / Android Auto v15.5) で Gemini の展開は確認できませんでした。

目次

Android Auto に Gemini が展開。曖昧な指示にも対応

今回のアップデートにより、アシスタントに指示するときのように決まったフレーズを覚える必要がなく、会話の流れに沿った指示ができるようになりました。

Google マップや Gmail、カレンダーなど複数の Google サービスと連携して動作するため、運転中でも必要な情報にスムーズにアクセスできます。また、あいまいな依頼や追加の条件にも対応し、従来よりも目的の操作へたどり着きやすくなりました。

Gemini と Google マップが連携、曖昧な依頼でも目的地を提案

Google マップとの連携により、経由地の追加やお店探しがこれまでより自然に行えるようになりました。

例えば、「バーベキューが食べたい。ルート沿いで今開いている店はある?」のような曖昧な依頼にも応じ、レビュー情報などから候補を提示します。さらに「犬連れ OK の店にして」や「人気メニューを教えて」といった追加質問にもそのまま続けて回答できるため、ローカルの案内役に近い感覚で利用できます。

メッセージの作成・編集が使いやすくなり、要約や翻訳にも対応

複数のメッセージを受信した場合は内容を短くまとめて読み上げてくれるため、状況を一目で把握できます。さらに 40 を超える言語への翻訳送信をサポートしており、海外との連絡が必要な場面でも役立ちます。

また、音声入力のメッセージ作成も使いやすくなり、「到着予定時刻と謝意を添えて送って」など文脈を含んだ指示にも対応するようになります。

Gmail・カレンダーと連携し、運転中でも必要な情報を確認可能

Android Auto 上から Gmail の内容を検索することができ、「今夜のホテルの住所がメールにあるはずだから探して、ナビにセットして」といった依頼にも応じられるため、移動中でも目的地の確認や設定がスムーズになります。

また、Google カレンダー、Google ToDo リスト、Google Keep に加え、Samsung カレンダーや Samsung Reminder などの一部サードパーティアプリにも対応しており、いずれも会話形式で操作することが可能です。なお、今後さらに多くのサードパーティアプリに対応予定としています。

曲名を覚えていなくても、状況に合わせて音楽を再生できる

音楽再生操作では具体的な曲名が不要になり、そのときの雰囲気や状況を伝えるだけで YouTube Music や Spotify から適した選曲を行います。

「子どもも聴ける 3 時間くらいのロードトリップ向けプレイリスト」や「雨の日のドライブに合う曲をかけて」と伝えるだけで適した曲を再生し、操作の手間を減らします。

Gemini Live(ベータ版)も利用可能に

「OK、Google。会話しよう」と呼びかけることで、Gemini Live を使った自由な会話が可能になります。

たとえば、「結婚式のスピーチ練習を手伝って」や「セントルイスに向かう途中で寄れそうな場所を教えて」といった依頼にも対応するため、移動中の時間を有効に使えます。

ただし、この機能の日本語対応が明記されていないため、まずは英語のみから提供される可能性があります。

利用条件と展開スケジュール

展開は 2025 年 11 月 20 日から始まっており、対応言語は 45 言語とされています。

日本語が含まれているかは公式情報がありませんが、スマートフォン側で Gemini アプリを使用しているユーザーであれば、利用可能になった際に Android Auto の画面に案内が表示されます。“OK Google” またはステアリングのマイクボタン長押しで起動できます。

まとめ

Gemini の Android Auto 対応によって、運転中の操作がより自然な会話で進められるようになりました。

ルート案内、メッセージ処理、予定確認、メール検索など複数の作業を会話だけで完結できるようになるため、日常のドライブはもちろん、長距離移動でも便利です。

Google サービスを使い慣れているユーザー、とくに Google Pixel を利用している人や Google マップとメッセージ機能を頻繁に使うドライバーにとっては、使い勝手が一段と向上するアップデートと言えます。

記事執筆時点では筆者の環境 (Pixel 10 Pro / Android Auto v15.5) で Gemini の展開はまだ確認できませんでしたが、Google はこれらの機能を今後数週間で広く展開するとしており、今後日本でも利用できる可能性があります。

出典: Google Blog

この記事をシェア

HelenTech の最新情報をフォロー

Google News で HelenTech をフォローすると、 最新のニュースやレビューがあなたのフィードに直接届きます。

Google ニュース リンクバナー

著者情報

尾村 真英のアバター 尾村 真英 Technical Writer

HelenTech を運営している 尾村 真英 です。これまでに 50 台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動し、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

目次