Google が、ホリデーシーズンに向けて Google マップに 4 つの新機能を追加したことを発表しました。
今回のアップデートでは、Gemini を活用したスポット情報の要約表示や、EV 充電ステーションの空き状況予測、近隣スポットを探しやすくなるスポットタブの刷新など、日常利用から旅行まで幅広く役立つ改善が行われています。
以下では、それぞれの新機能について紹介します。
Gemini がレビューを要約して「行く前に知っておくべき情報」を表示
今回のアップデートの中でも特に注目されるのが、Gemini を活用した「know before you go」機能です。
この機能は、レストランやホテル、コンサート会場などを検索すると、Gemini がオンライン上のレビューや情報を分析し、訪れる前に知っておくべきポイントをまとめて表示します。
例えば、ドレスコードの有無、駐車場の状況、予約の取りやすい時間帯、裏メニューなど、これまで個別のレビューを読み込まなければ分からなかった情報が、要点だけ整理されて出てくる仕組みです。
ただし、この機能は現在米国で Android と iOS 向けに提供中 で、日本での提供については現時点で言及されていません。

「スポット」タブが刷新。人気スポットやおすすめリストを簡単に確認
マップ下部にある「スポット」タブがアップデートされ、上方向へスワイプするだけで周辺の人気エリアやレストラン、アクティビティ、観光スポットなどを一覧できるようになりました。
表示される情報には以下が含まれます。
- Viator や Lonely Planet など信頼できる旅行・観光ソース
- OpenTable など予約サービスの情報
- ローカルインフルエンサーが作成したおすすめリスト
観光地の旅行で使えるのはもちろん、地元のお店探しにも役立つアップデートです。

この機能はグローバル展開されており、将来的に日本でも利用できる可能性があります。Android / iOS 向けに 11 月から順次ロールアウトが始まっています。
筆者の環境では、従来どおりローカルガイドが投稿した近場の情報のみが表示されていました。
EV 充電ステーションの「到着時の空き予測」に対応
EV を利用するユーザー向けに、充電ステーションの混雑予測も強化されました。Google マップで充電スポットを検索すると、現在の空き状況に加えて「到着するタイミングで利用できると思われる充電器の数」も表示されます。

これは、AI が過去の利用履歴とリアルタイムのデータを解析し、将来の混雑状況を予測する仕組みです。対象は世界中の数十万の充電ステーションで、来週より Android Auto と Google built-in 搭載車から順次展開されます。
EV が普及する中、充電スポットに到着してから空きがないといった状況を減らすことのできる、実用的な改善です。
レビュー投稿に「ニックネーム」が使えるように
Google アカウントの実名ではなく、任意のニックネームとプロフィール画像を選んでレビューを投稿できるようになりました。これにより本名を公開せずにレビューを書くことができ、心理的なハードルが軽減されます。
一方で、内部的には Google アカウントと紐付けられているため、偽レビューやスパムへの対策は従来通り維持されます。
この機能はグローバルに展開されており、日本でも Android、iOS、デスクトップ向けに今月より順次提供されています。

まとめ
今回の Google マップのアップデートは、Gemini による情報整理や EV 充電ステーションの混雑予測など、AI を活用した実用的な改善が中心となっています。
日本での提供が未定の機能もありますが、スポットタブの刷新やニックネームでのレビュー投稿など、国内ユーザーが利用可能な機能もあります。
年末年始に向けて、旅行計画や外出先の情報収集がよりスムーズになるアップデートと言えます。
出典: Google


