この記事では、2025 年 11 月 9 日から 14 日までの 1 週間にあった、Chromebook / ChromeOS および関連するサービスなどについての主なニュースやアップデートをまとめています。
今週は、ChromeOS 142 が安定版にリリースされたほか、企業向けの仮想アプリ配信サービス「Cameyo by Google」が正式に発表されました。
また、Chromebook にも「Gemini in Chrome」がまもなく提供予定であることも明らかになりました。
以下、各トピックの詳細を簡単に紹介します。
ChromeOS 142 安定版がリリース
Google は Chromebook などのサポートされる ChromeOS および ChromeOS Flex デバイスに向けて、ChromeOS 142.0.7444.147 (プラットフォームバージョン: 16433.41.0) のアップデートを展開しました。
このアップデートは主にセキュリティ修正が中心となっており、ユーザー向けの新機能の導入などは確認できませんでした。一方、管理者向けにはいくつかの変更が導入されています。
なお、一部の Chromebook は展開が遅れています。
「Cameyo by Google」が正式発表
Google が 2024 年に買収した仮想アプリ配信サービス「Cameyo」は、「Cameyo by Google」として正式にリリースされました。
「Cameyo」は、従来の VDI(仮想デスクトップ)とは異なり、必要なアプリケーションのみを軽量に配信できる “Virtual App Delivery(VAD)” 技術を採用しています。
ChromeOS や Google Workspace への移行を阻んでいたレガシーアプリの課題を解消することを目的としており、企業がスムーズに業務環境をクラウドへ移行することをサポートするものです。
Chromebook でも「Gemini in Chrome」がまもなく提供
Google は Chrome ブラウザに統合された Gemini (Gemini in Chrome) を、Chromebook および Chromebook Plus にもまもなく提供する予定であることを発表しました。
すでに Android / iOS / Windows / Mac 向けに一部地域・言語で展開されていますが、これまで ChromeOS に関する言及はなかったものの、今回の発表で将来的な導入が明らかになりました。
ただし、「Gemini in Chrome」は現時点でも英語のみ対応しているため、今回の提供開始時点で日本語が利用できるかどうかはまだ不明です。また、いつ提供を開始するかについての具体的なタイムラインも示されていません。
実機レビューとハウツー記事の公開など
今週は、Intel N50 を搭載した ASUS Chromebook CX14 の実機レビュー記事を投稿しました。このモデルは手頃な価格でバランスの良い性能と拡張性を備えており、予算を抑えつつ性能は高めのモデルを検討しているユーザーには選択肢の一つとなります。
また、ハウツー記事として「Chromebook の壁紙を変更する方法」を公開しました。Chromebook ではプリセットの壁紙や Google フォトのほか、Chromebook Plus であれば AI を活用した壁紙生成などを利用することも可能です。
なお、現在発生している小さな問題として、ChromeOS 組み込みのギャラリーアプリで PDF を閲覧しているとき、ズーム倍率が正しく表示されない現象が報告されています。
まとめ
今週は、ChromeOS 142 の安定版リリースという定期的なアップデートがありましたが、それ以上に企業向け・一般向けの両方で、今後の Chromebook の方向性を示す重要な発表がありました。
特に注目すべきは、「Cameyo by Google」の正式発表と、Chromebook への「Gemini in Chrome」の提供予定が明らかになったことです。
「Cameyo」は、これまで Chromebook の企業導入における課題であったレガシーアプリの利用をサポートするものであり、今後の法人展開において重要な役割を担うことになります。
一方、「Gemini in Chrome」は ChromeOS の AI 機能と合わせてユーザーの利便性を向上させるアップデートになることが期待されます。


