Google は、AI モデル「Gemini」を活用して Google マップのナビゲーション機能を大幅に強化すると発表しました。
これにより、運転中でもハンズフリーで目的地検索や経路上の立ち寄り先確認、予定追加などを自然な会話で行えるようになります。ただし、現時点ではこれらの機能は米国から段階的に展開されます。
会話で操作できる新しいナビゲーション
今回のアップデートにより、ドライバーは「ルート上でビーガン対応のレストランを探して」、「明日の 17 時にサッカー練習を予定に追加して」といった自然な言葉で指示を出すことができます。Gemini はユーザーの許可を得た上でカレンダーと連携し、予定の登録や経路確認などを自動で実行します。

また、「この先で事故があった」、「冠水している場所がある」と報告するだけで、交通状況を即時に共有することも可能です。ほかにも「利用可能な EV 充電器を探して」といった検索や、Android では「友人に到着予定時刻をシェアして」といった操作も可能になります。
Gemini による音声ナビゲーションは、今後数週間以内に Android と iOS 向けに提供が開始され、Android Auto への対応も予定されています。
建物や店舗など実際のランドマークを使った案内も
Google マップはこれまでの「500 フィート先を右折」といった距離指示に加え、現実のランドマークを利用した案内にも対応します。たとえば「Thai Siam レストランを過ぎたら右折」といった、目印をもとにしたわかりやすい案内が行われます。

この機能は、Google が保有する 2 億 5,000 万件以上の施設データとストリートビュー画像を Gemini が解析し、視認しやすい建物や店舗を自動的に抽出することで実現しています。ランドマークを活用したナビゲーションは、米国で順次提供が始まっています。
渋滞情報を事前に通知する「プロアクティブアラート」

ナビゲーションを起動していない状態でも、Google マップは周辺の交通状況を自動的に監視し、渋滞や通行止めなどの情報を事前に通知します。
これにより、ドライバーは出発前から混雑を回避したルートを選択できます。プロアクティブアラート機能は、まず米国の Android で展開されます。
「Lens built with Gemini」で訪問先の情報を即確認
目的地に到着後も、Gemini は Google マップ上で利用可能です。検索バーのカメラアイコンをタップして周囲をかざすと、レストランやカフェ、店舗、ランドマークなどが自動的に認識され、AI に質問できるようになります。
たとえば「このお店の人気メニューは?」、「この建物は何?」と尋ねると、Gemini が店舗情報やレビューをもとに回答します。「Lens built with Gemini」は今月中に米国の Android / iOS 向けに段階的に展開予定です。
まとめ
Google マップに Gemini が統合されることで、音声による操作性や機能の連携が強化され、より直感的に利用できるようになります。
現時点では米国のみの展開となりますが、今後のアップデートで日本を含む他地域への展開も期待されます。
出典: Google


