Google Gemini は、これまで「アプリ / 接続済みアプリ」(旧称: 拡張機能)として提供されていた YouTube や Google マップ などのサービス連携において、@ メンションを使った呼び出し方式を廃止しました。
これにより、ユーザーは特定のアプリを意識することなく、より自然な言葉で Gemini に指示できるようになります。
今回の変更点
Gemini の設定内にある「アプリ」ページは「接続済みアプリ」という名称に変更されました。これに伴い、プロンプト入力時に @YouTube、@Google Maps、@Google Flights、@Google Hotels と入力して各サービスを直接呼び出す機能が利用できなくなっています。
@ メンションによる呼び出しは廃止されましたが、これらの連携機能がなくなったわけではありません。ユーザーが 自然な言葉で やりたいことを伝えれば、Gemini は文脈を理解し、従来通り YouTube 動画の検索や Google マップでの場所検索、フライト・ホテルの情報検索などを実行します。
Google は、ユーザーが特定のアプリ名を意識したり、@ 記号を入力したりする手間なく、より会話的に Gemini を利用できるようにすることを目指していると考えられます。
具体的な指示例
以下のように、@ メンションを使わずに Gemini へ指示できます。
- 「ウールのラグについたブドウジュースを素早く取る方法の動画を探して。」
- 「一番近いコーヒーショップはどこ?営業時間は?」
- 「ロンドンのバッキンガム宮殿からビッグベンまで歩いてどれくらいかかる?ビッグベンからトラファルガー広場までは?」
- 「サンフランシスコからどこかへ行く直行便を探して。」
- 「東京へのフライトを見せて、おすすめの観光スポットも教えて。ソウルもどうかな?」
- 「年末年始にサンフランシスコへ 4 日間旅行するホテルを探して。」
「接続済みアプリ」リストの更新
この変更は Google のヘルプページにも反映されており、現在利用可能な「接続済みアプリ」として以下のカテゴリとサービスがリストアップされています。
- コミュニケーション: 電話、メッセージ、WhatsApp
- デバイスコントロール: Google Home、ユーティリティ
- メディアアプリ: Spotify、YouTube Music、(Google フォト)
- 学習: (OpenStax)
- 生産性: GitHub、Google Workspace (カレンダー、ドキュメント、ドライブ、Gmail、Keep、Todo リスト)、OEM Android アプリ (例: Samsung カレンダー、OnePlus Notes など)
なお、一部のアプリは海外のみ利用可能で、日本ではまだ利用できないものも多数あります。
その他の変更点
Google AI Pro または Ultra のサブスクリプションを利用していないユーザー向けに、「パーソナル コンテキスト 」機能に関連する「保存済みの情報」ページの名称が、より分かりやすい「Gemini の指示」に変更されています。
まとめ
Gemini における @ メンションの廃止は、ユーザーがより自然で直感的にサービス連携機能を利用できるようにするための改善です。
特定のアプリ名を意識する必要がなくなり、日常会話に近い形で Gemini に指示できるようになりました。今後も Gemini のインターフェースや機能は、より使いやすく進化していくことが期待されます。
出典: 9to5Google