Google は、Google Workspace 管理者向けに、組織内での Google チャット内アプリの利用状況をより詳細に把握できる新しいログ機能の提供を開始しました。
Google チャット内アプリの追加や削除といった操作がログに記録されるようになり、BigQuery や Reports API を活用することで、各スペースでのアプリ使用状況や操作履歴を可視化できるようになります。
Google チャット内アプリの利用状況をログで可視化
今回のアップデートにより、以下のような情報が取得可能になります。
- どのチャットアプリが、どのスペースに追加されたか
- 特定のスペースに追加されたアプリ
- 削除されたアプリと、それを削除したユーザー
- 組織内で最も人気のあるチャットアプリ
こうしたログ情報を活用することで、以下のような実用的な効果が期待できます。
- シャドー IT の早期発見と排除
- 導入が進んでいるアプリの全社展開判断
- 業務に不要なアプリの棚卸し・削除によるセキュリティ強化
特に、BigQuery と Looker Studio を組み合わせれば、アプリの利用傾向をグラフや表で視覚的に分析することも可能です。

管理者向けの利用方法と提供状況
ログはデフォルトで収集されており、管理者は以下の方法で情報を確認できます。
- BigQuery:エクスポート後、クエリや Looker Studio による可視化が可能
- Reports API:プログラム経由で取得・分析
- セキュリティ調査ツール(SIT):近日中に利用可能予定
今回の変更によるエンドユーザーへの影響はありません。
対象となる Workspace エディション
この機能はすでに展開済みで、以下のエディションで利用可能です。
- Reports API: すべての Google Workspace ユーザー
- BigQuery:
- Frontline Standard / Plus
- Enterprise Standard / Plus
- Education Standard / Plus
- Enterprise Essentials Plus
- SIT(近日公開)
- 上記に加えて Cloud Identity Premium も対象
まとめ
組織内で利用されているチャットアプリの実態を把握することは、セキュリティ管理だけでなく、業務効率化やコラボレーション活性化にもつながります。
特に、大規模組織や多数のスペースを持つチームにおいては、今回のアップデートが IT 管理工数の削減とアプリ活用戦略の最適化に大きく寄与することが期待されます。