Google、Pixel 10 Pro の新機能「超解像ズーム Pro」を紹介。AI が100倍ズームを実現

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Google は公式ブログにおいて、新型スマートフォン「Pixel 10 Pro」および「Pixel 10 Pro XL」に搭載される新しいズーム技術「超解像ズーム Pro (Pro Res Zoom)」を紹介しました。

この新機能は、Tensor G5 チップと高度な AI モデルを活用し、最大で 100 倍のズーム撮影を可能にします。

遠くの被写体を撮影しようとした際に、小さくしか写らず詳細がわからなかった経験は多くの人にあるはずです。Pixel 10 Pro に搭載される「超解像ズーム Pro」は、そのような場面で力を発揮する技術です。

目次

Pixel 9 Pro から大幅に進化したズーム性能

これまでの Pixel 9 Pro に搭載されていた「超解像ズーム (Super Res Zoom)」では、最大 30 倍までのズーム撮影が可能でした。しかし、「超解像ズーム Pro」では、その範囲が 100 倍にまで大幅に拡張されます。

これにより、遠くにいる野生動物や、風景の中の細かなディテールなど、これまでスマートフォンのカメラでは捉えきれなかった被写体を、驚くほど鮮明に撮影できるようになります。

「超解像ズーム Pro」を支える Tensor G5 と生成 AI

「超解像ズーム Pro」の実現には、Google の次世代プロセッサ「Tensor G5」と、最先端の AI 技術が大きく貢献しています。

この機能は、Tensor G5 チップの性能を最大限に活用し、最先端のシングルステップ拡散モデルをデバイス上で直接実行します。撮影後、わずか数秒でこの複雑な AI による処理が完了し、ノイズが除去され、シャープになった画像が生成されます。

このプロセスでは、個々のピクセルだけでなく、シーン全体を考慮することで、より自然で高精細な画像を実現しています。

単なる拡大ではない、AI による画像生成

従来のデジタルズームが、単に画像を切り出して拡大(クロップ)するだけであったのに対し、「超解像ズーム Pro」は全く異なるアプローチを採用しています。

この技術は、撮影された画像に含まれる形状や色といったわずかなディテールを手がかりに、生成 AI が欠落している情報を補完し、新しい鮮明な画像を生成します。カメラセンサーが物理的に捉えきれなかった部分を AI が推測して描き出すことで、これまでにないクリアなズーム撮影を可能にしています。

Google が公開した「超解像ズーム Pro」の作例

Google が公開した以下の作例は、遠くにいるシカを段階的にズームしていく様子を示したものです。

まとめ

「超解像ズーム Pro」は、Tensor G5 チップと生成 AI を組み合わせることで、単なる画像の拡大ではなく、AI が情報を補完して新たな画像を生成するというアプローチが可能になり、これまで不可能だった超望遠域での高画質な撮影を実現します。

野生動物の撮影やスポーツ観戦、旅行先での風景撮影など、さまざまなシーンで活躍することが期待されます。

ただ、実際に筆者も Pixel 10 Pro を使って「超解像ズーム Pro」を色々と試してみましたが、風景など比較的シンプルな被写体であれば効果的なものの、人や文字(特に日本語)の場合は、期待したほどではないこともあります。

また、あると便利な機能だと思うものの、積極的に使っていかなければ、あまり使う機会がないかもしれません。

出典: Google

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著者情報

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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