現在、MediaTek のKompanio Ultra を搭載する Chromebook タブレットの開発が進められていますが、新たに「Sapphire」と名付けられたボードの開発が始まったことが報告されました。
この Chromebook タブレットには、過去の Google 製デバイスを彷彿とさせる「LED ライトバー」が搭載される可能性があることも確認されています。
新型 Chromebook タブレット「Sapphire」が登場
今回、MediaTek の Kompanio Ultra プロセッサを搭載する新世代 Chromebook タブレットのリファレンスボード「Tanjiro」をベースにした、最初の開発ボードが登場しました。Chromium Gerrit で発見されたこのデバイスは「Sapphire」と名付けられています。

「Sapphire」の登場により、薄型・軽量でありながらパワフルで電力効率に優れた ARM 搭載の Chromebook タブレットが実際に開発されていることが確実となりました。
Google 製デバイスの象徴「LED ライトバー」を搭載か
さらに「Sapphire」に関するコミットには、LED ライトバーのサポートを追加するコード変更が含まれていました。

カラフルな LED ライトバーは、初代の Chromebook Pixel やいくつかの Pixel デバイスで採用された、Google の象徴的なハードウェア機能の一つです。
なお、過去に Lenovo 製の Chromebook にライトバーが搭載された例もあります。

今回「Sapphire」でテストされているライトバーはフルカラー対応のようで、Google デバイス特有の 4 色を再現できる可能性を示唆しています。

さらにコードを掘り下げたところ、LED ライトバーの点灯パターンには 8 つのパターンがあることもわかりました。このコードから確認できた点灯パターンは次のとおりです。
- Solid Colors
- Full Fade
- Comet
- Rainbow Cycle
- Bouncing Pulses
- Theater Chase Rainbow
- Twinkle
- Fire

バッテリーは引き続き cosmx を採用
「Sapphire」に関する別のコードを見ていたところ、今回のデバイスも「Tanjiro」と同様に、デフォルトのバッテリーは「cosmx,ap20cbl-3」を採用しているようです。

このバッテリーは、Acer の Chromebook に採用されることが多く、例えば Kompanio Ultra を搭載する Acer Chromebook Plus Spin 514 の開発中に採用されていました。
そのため、今後開発が進むと変更される可能性はありますが、何らかのヒントになるかもしれません。
新しい Pixelbook タブレットへの期待
現在、ChromeOS は Android カーネルへの移行という大きな転換期を迎えています。このタイミングで Google らしい機能を搭載したデバイスの発見は、Google 製の新しいタブレット、つまり Pixelbook タブレットの登場を期待させます。
とはいえ、過去に別のメーカーが LED ライトバーを搭載したことや、HP Dragonfly Pro Chromebook のように Google が望んだ仕様を別メーカーが出すといったパターンも存在したため、現時点では「Sapphire」が Google 製であると断定することはできません。
しかし、LED ライトバーを搭載する Chromebook タブレットが開発されていることは事実であり、今後の展開に期待です。
出典: Chrome Unboxed