Chromebook の復元(リカバリー)完全ガイド : エラーからの復旧方法

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この記事では、Chromebook や Chromebox が起動しない、または「ChromeOS が存在しないか破損しています」といったエラーが表示された際の解決策として、「復元(リカバリ)」の手順を網羅的に解説します。

復元は OS を完全に再インストールする強力な手段ですが、実行するとダウンロードしたファイルを含む全てのデータが消去されます。

そのため、まずは影響の少ない解決策から試すことが重要です。

目次

復元の前に試すべきこと(影響の少ない解決策)

Chromebook にまだログインできる場合や、問題が軽微な場合は、復元を行う前に以下の手順を試してみてください。

  1. Chromebook の再起動: まずは電源を一度完全に切り、再度電源を入れ直します。 これだけで問題が解決することもあります。
  2. Chromebook の初期化 (Powerwash): OS の設定やユーザーデータを工場出荷時の状態に戻します。 OS 自体は再インストールされません。
  3. ハードウェアのリセット (ECリセット): キーボードやタッチパッドなど、ハードウェア関連の問題が発生した場合に有効です(詳しくは こちらの記事 でも紹介しています)。 

これらの方法で解決しない場合には、次のステップである「復元」に進みます。

復元の実行手順

復元作業は、大きく分けて「リカバリモードでの起動」「復元オプションの実行」の 2 つのステップで構成されます。

ステップ1: リカバリモードで起動する

マウスや外付けHDDなど、接続されている周辺機器はすべて取り外した状態で、お使いのデバイスに応じて、以下の操作でリカバリモードに移行します。

  • Chromebook: Esc + 更新 (リロード) キーを押しながら、電源 ボタンを押します。画面にメッセージが表示されたらすべてのキーを放します。デバイスにより、キーの位置は異なります。
Chromebook の Esc キーと更新キーの写真
Chromebook の Esc キーと更新キー
  • Chromebox: 電源を切り、クリップなどを使ってリカバリボタンを長押ししながら、再度電源を入れます。
  • Chromebook タブレット: 音量大 + 音量小 + 電源 ボタンを同時に 10 秒以上長押ししてから放します

ステップ2: 復元オプションの選択と実行

リカバリモードの画面で、状況に応じた復元方法を選択します。

インターネットを使用した復元

2017 年以降に発売された多くの Chromebook は、USB メモリなしでインターネット経由の復元が可能です。

画面に「インターネット接続を使用して復元します」という選択肢が表示されたら、それを選択し、画面の指示に従ってください。

このオプションが表示されない古いモデルやインターネット環境に接続できない場合などは、以下の「USB リカバリメディアを使用した復元」に進んでください。

USB リカバリメディアを使用した復元

この方法はすべての Chromebook で利用可能な、最も確実な復元手段です。

必要なもの

  • 正常に動作する PC: リカバリメディアを作成するための別の Chromebook、Windows PC、または Mac。
  • Chrome ブラウザ: Windows または Mac を使用する場合は、Chrome がインストールされている必要があります。
  • USB メモリ: 8 GB 以上の容量があり、中のデータが消去されても問題ないもの。 
  • リカバリメディアの作成 (正常なPCでの作業)

リカバリメディアの作成

  • 復元の実行 (問題のあるChromebookでの作業)
    • エラーが発生している Chromebook がリカバリモードで起動していることを確認します。
    • 作成した USB リカバリメディアを接続します。
    • 画面の指示に沿って復元が自動的に開始されます。完了すると OS が再インストールされ、Chromebook が再起動します。

なお、リカバリメディアの作成方法については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

リカバリメディアを通常のUSBメモリに戻す方法

復元に使用した USB メモリをデータ保存用に再利用するには、中身を消去する必要があります。

  • 「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を開きます。
  • 設定 (歯車アイコン) をクリックし、[リカバリ メディアのデータを消去] を選択します。
  • 画面の指示に従って操作すれば、通常の USB メモリとして利用可能になります

よくある問題と解決策

Chromebook などをリカバリーするときに、稀に表示されることのあるメッセージとその対処方法です。

「予期しないエラーが発生しました」

別の USB メモリを試すか、一度メディアを消去してから再度作成してみてください。

「接続したデバイスに ChromeOS が存在しません」

USB メモリが正しく差し込まれているか確認してください。それでもエラーが出る場合は、別の USB メモリでメディアを再作成してみてください。

「このデバイスのセキュリティ モジュールが動作していません」

ハードウェアの問題の可能性があります。Chromebook のメーカーに修理について相談してください

まとめ

本記事では、Chromebook で発生した深刻なエラーを解決するための復元(リカバリ)手順について、影響の少ない代替案から、実際の復元方法、一般的なトラブルシューティングまでを網羅的に解説しました。

Chromebook の復元は、手順が明確で、比較的簡単に行えるのが大きな特長です。特に新しいモデルではインターネット経由での復元も可能になっており、選択肢が増えています。

万が一の事態に備え、他に利用できる PC が他にない方は、リカバリメディアを 1 つ作成しておくことで、より安心して Chromebook を使い続けることができます。

トラブルが発生しても慌てず、本記事の手順に沿って対処してみてください。

出典: Chromebook ヘルプ

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著者情報

HelenTech の運営をしている 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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