Google は、動画作成ツール「Google Vids」において、AI が生成したアバターがスクリプトを読み上げる新機能を展開したことを発表しました。
この機能により、ユーザーは撮影の手間をかけることなく、手軽にナレーション付きの高品質な動画コンテンツを作成できるようになります。
Google Vids の新機能「AI アバター」とは
本日より、Google Vids で AI アバター機能が利用可能になりました。ユーザーは用意したスクリプトと AI アバターを選択するだけで、コンテンツをナレーションする動画を生成できます。
利用するには、まず vids.new にアクセスし、「AI Avatars」をクリックします。次に、画面右側のパネルにスクリプトを入力し、12 種類用意されているプリセットからアバターを選択すると、数分でプレビュー動画が生成されます。
各アバターには固有の見た目と音声が組み込まれているため、別途音声を録音する必要はありません。
AI アバターの主な利用シーン
Google は、AI アバターの活用例として以下のシーンを挙げています。
- トレーニング動画: 安全教育やスキルアップコンテンツにおいて、エンゲージメントを高めることができます。
- アナウンス動画: 組織内の新しいポリシーや手順を明確に説明する動画を作成できます。
- 製品デモ動画: 新機能や製品のウォークスルーなど、洗練されたデモ動画を手軽に制作できます。
利用上の注意点と制限
AI アバター機能にはいくつかの制限があります。まず、生成回数は毎週最大 20 回までとなっており、1回の生成あたりの動画の最大長は 30 秒です。また、動画の生成が完了するまで、Vids のセッションを開いたままにしておく必要があります。
なお、Vids 自体は日本語を含むユーザーのローカル言語で利用できますが、AI アバターを含む AI 機能は現時点で英語のみの対応となっています。
詳細はヘルプページをご確認ください。
展開時期と対象プラン
この機能は、2025 年 8 月 27 日から最大 15 日間かけて段階的に展開されます。利用可能な Google Workspace プランは以下の通りです。
- Business Starter, Standard, Plus
- Enterprise Starter, Standard, Plus
- Essentials, Enterprise Essentials, Enterprise Essentials Plus
- Nonprofits
- Gemini Education または Gemini Education Premium アドオン
- Gemini Business, Gemini Enterprise アドオン
- Google AI Pro および Ultra
なお、管理者向けとして Vids はデフォルトで有効になっていますが、組織部門単位で無効にすることも可能です。
まとめ
Google Vids に追加された AI アバター機能は、動画作成のハードルを大きく下げるものです。特に、広報や研修担当者など、動画制作の専門家ではないユーザーにとって、時間や予算の制約を受けずに質の高いコンテンツを作成できる強力なツールとなるはずです。
現状では AI 機能が英語のみの対応という点が課題ですが、今後の日本語対応に期待したいところです。