Google は、Google 翻訳アプリに AI モデル「Gemini」を活用した、リアルタイムでの会話翻訳機能と、個人のレベルに合わせた言語学習機能の 2 つの新機能を追加しました。
どちらも一部の国と言語から利用可能になり、最初のリリースでは残念ながら日本語は含まれていません。
リアルタイムのライブ会話翻訳機能
新しいライブ翻訳機能では、音声と画面上のテキストを通じて、リアルタイムで会話を翻訳できます。この機能は、アラビア語、フランス語、ヒンディー語、韓国語、スペイン語、タミル語など、70以上の言語に対応しています。
Gemini モデルを搭載した AI が、会話の間やアクセント、イントネーションを賢く識別し、話している言語を自動で切り替えます。これにより、デバイスを 1 回タップするだけで、より自然でスムーズな会話が可能になります。
また、高度な音声認識モデルが採用されており、周囲の音を分離することができます。そのため、騒がしい空港やカフェのような環境でも、高品質な翻訳を体験できます。
この機能を利用するには、AndroidまたはiOSのGoogle翻訳アプリで「Live translate」をタップし、言語を選択するだけです。新しいライブ翻訳機能は、まずアメリカ、インド、メキシコで提供が開始されます。
パーソナライズされた言語学習機能
Google 翻訳に、習得が難しいとされる会話スキル(リスニングとスピーキング)の練習に特化した新機能が試験的に導入されます。
これはユーザーの学習目標に合わせて、AIがリスニングとスピーキングの練習セッションをカスタマイズして作成する機能です。
練習前には、自身のスキルレベルを「Basic(基本レベル)」「Intermediate(中級レベル)」「Advanced(上級レベル)」から選択でき、初心者から旅行前に語彙を復習したい上級者まで、幅広いレベルに対応します。

練習セッションでは、会話を聞いて聞こえた単語をタップする「リスニング練習」や、ヒントを参考にしながら話す「スピーキング練習」が可能です。
この新しい言語学習機能は、今週からベータ版として Android および iOS の Google 翻訳アプリで展開が開始されます。
対象となるのは、以下の言語の組み合わせです。
- 英語話者がスペイン語とフランス語を練習する場合
- スペイン語、フランス語、ポルトガル語話者が英語を練習する場合
まとめ
Google 翻訳に、Gemini モデルを搭載した 2 つの新機能「ライブ会話翻訳」と「言語学習」が追加されました。
Google は、Gemini モデルを Google 翻訳に導入することで、翻訳の品質、マルチモーダル翻訳(テキスト、音声、画像など複数の情報を扱う翻訳)、テキスト読み上げ(TTS)の各機能で大きな進歩を遂げたとしています。
まだ日本語での利用はできませんが、今後のアップデートで対応してくれることに期待です。
出典: Google