Google Gemini、過去の会話を記憶する新機能と一時的なチャットを展開開始

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Google は、AI アシスタント「Gemini」アプリに2つの主要な新機能「パーソナルコンテキスト」と「一時的なチャット」の展開することを発表しました。これにより、Gemini はユーザーの過去の会話を記憶してよりパーソナルな応答を生成できるようになり、プライバシーに配慮した一時的な会話も可能になります。

なお、記事執筆時点では、日本での展開や日本語での正式な設定名などはまだ公開されていません。

目次

過去の会話を記憶する「パーソナルコンテキスト」

この機能を有効にすると、Gemini はユーザーとの過去の会話から重要な詳細や好みを学習し、記憶します。これまでも似た機能はありましたが、ユーザーが特定の会話を呼び出すよう指示する必要がありました。今回のアップデートで、このプロセスがよりシームレスになります。これにより、さらに自然で関連性の高い会話が可能になります。

Google は、この機能における使用例として以下のような内容を挙げています。

  • 趣味に基づいた提案: 以前に好きなコミックのキャラクターについて話した場合、誕生日パーティーのテーマを尋ねると、そのキャラクターに基づいたテーマを提案してくれる可能性があります。
  • 関心事に合わせたアイデア出し: 日本文化に関する YouTube チャンネルのアイデアを以前に相談した場合、新しいコンテンツのアイデアを求めると、「初めて〇〇を試してみた」といった具体的な動画テーマを提案してくれるかもしれません。

この機能は、アカウントメニュー内の「Personal context」設定ページから、「Your past chats with Gemini」のトグルでいつでもオン・オフを切り替えられます。デフォルトでは有効になっています。

2025 年 8 月 13 日から、Gemini 2.5 Pro を利用する一部の国の無料および有料ユーザー向けに展開が開始されます。今後数週間で、Gemini 2.5 Flash や他の国(EEA、英国、スイスなど)にも拡大される予定です。

シークレットモードのような「一時的なチャット」

「一時的なチャット」は、Google 検索のシークレットモードのように、将来の会話に影響を与えずに Gemini と会話できる機能です。プライベートな質問をしたり、普段とは異なるスタイルのアイデアをブレインストーミングしたりする際に便利です。

一時的なチャットの内容は、チャット履歴や Gemini アプリアクティビティには表示されません。また、Gemini のパーソナライズや Google の AI モデルのトレーニングにも使用されません。ただし、応答やフィードバック処理のため、最大 72 時間はデータが保持されるとのことです。

この機能を利用するには、サイドドロワーを開き、「新しいチャット」の隣に追加された新しいアイコンをタップします。この機能は 2025 年 8 月 13 日から順次展開され、数週間以内にすべてのユーザーが利用可能になる予定です。

アクティビティとデータ管理設定の変更

今回のアップデートに伴い、データ管理に関する設定にも変更が加えられています。

従来の「Gemini アプリ アクティビティ」設定は、より分かりやすい「Keep Activity」という名称に変更されます。この設定がオンの場合、ユーザーがアップロードしたコンテンツの一部が Google のサービス改善のために使用されるようになります。現在オフにしているユーザーの設定は、変更後もオフのままです。

また、マイクや Gemini Live を通じて共有された音声、動画、画面を Google のサービス改善に使用するかどうかを選択できる新しい設定も追加されました。この設定はデフォルトでオフになっています。

まとめ

今回の Gemini アプリのアップデートにより、これまで毎回指示する必要があった過去の文脈を、自動的に取り込むことでスムーズな会話ができるようになることが期待されます。一時的なチャットの導入により、他の会話に影響を与えず Gemini を気軽に使用できるようになることも良い変更だと思います。

記事執筆時点では、日本語の設定名などを含めて展開を確認できていませんが、今後の展開に期待です。

出典: Google

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

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