例えば、Samsung Galaxy から Google Pixel のような標準的な Android スマートフォンへ乗り換える際、画面下部に表示されるナビゲーションバーのボタン配置の違いが、長年の課題の一つとなっていました。
この問題に対し、Google が標準の Android OS にボタン配置の変更オプションを追加する可能性が、最新の開発者向け Android Canary ビルドから発見されました。
Galaxy から Pixel への乗り換えで長年の課題だったナビゲーションバー
Google Pixel などに搭載されている標準の Android では、ナビゲーションバーのボタンは一般的に左から「戻る、ホーム、最近のアプリ」の順で配置されています。
一方で、Samsung Galaxy シリーズは、物理ボタンを搭載していた過去のモデルとの一貫性から、デフォルトで「最近のアプリ、ホーム、戻る」という逆の配置を採用しています。多くのユーザーがこのデフォルト設定のまま使用しているため、Pixel などへ乗り換えた際に操作感の違いから混乱が生じるケースがありました。
Android 16 でボタン配置の変更が可能になる可能性
Android Authority の Mishaal Rahman 氏の報告によると、最新の Android Canary ビルド(開発者向けの早期プレビュー版)から、ナビゲーションバーの「戻る」ボタンと「最近のアプリ」ボタンの配置を入れ替える機能に関連するコードが発見されました。
しかし、この機能はまだ開発段階であり、ユーザーが利用できる状態ではありません。
過去には、2023 年初頭に Sony のエンジニアが同様の機能を Android オープンソースプロジェクト (AOSP) に提案しましたが、2024 年 4 月にその取り組みを断念した経緯があります。当時は Google がこの機能の追加を認めなかったと考えられていましたが、今回 Google 自身が開発に着手していることが判明した形です。
実装は早くても 2025 年後半以降か
この機能が正式にいつリリースされるかは不明です。Google は今後、機能のテストや設定項目の配置決定、UI のイラスト作成、各言語への翻訳などを行う必要があります。
これらの開発プロセスを考慮すると、実装は早くても 2025 年 12 月に予定されている Android 16 の四半期リリース (QPR2) になると予想されますが、現時点で確定情報ではありません。
まとめ
Google がナビゲーションバーのボタン配置変更機能の開発を進めていることが明らかになりました。この機能が正式に導入されれば、異なるメーカーの Android スマートフォン間での乗り換え、特に Galaxy から Pixel への移行がよりスムーズになることが期待されます。