Google は 2025 年 8 月 1 日 (米国時間)、Chromebook などの ChromeOS および ChromeOS Flex の安定版 (Stable Channel) を利用しているデバイス向けに、ChromeOS 138 における 1 回目のマイナーアップデートを展開しました。
今回のアップデートにより、Chrome ブラウザのバージョンは 138.0.7204.163 から 138.0.7204.178 (プラットフォームバージョン: 16295.65.0) へと更新されます。
記事執筆時点(2025 年 8 月 2 日)では、アップデートのリリース告知は出ていますが、詳細な内容については公開されていません。
cros.tech でアップデート状況を確認したところ、サポート対象となるほとんどの Chromebook 等で更新が利用可能になっていますが、Acer や HP、Chromebox など一部の機種が引き続き 137 のままとなっているようです。
今回のアップデートについて
今回の Chrome Releases の発表では、このバージョンアップに伴う具体的な新機能やセキュリティ修正に関する詳細な情報は記載されていませんでした。しかし、ChromeOS のマイナーアップデートは、主にセキュリティ修正や細かなバグ修正が中心となることが多く、新機能の追加は稀です。
なお、ChromeOS 138 のリリースノートに記載されており、前回のメジャーアップデートでは提供されていない「フリーフォーム壁紙」と「デスク同期」についても、まだ確認できていません。
既知の問題について
今回のアップデートによる新たな問題は確認されていませんが、ChromeOS 138 へのメジャーアップデート以降で、ユーザーに広く影響を与える可能性のある既知の問題には、次のようなものがあります。
一部の Chromebook から Play ストアが消えるバグ
一部の Chromebook では、最新版 ChromeOS にアップデート後、Play ストアのアイコンやインストール済みアプリがすべて消えてしまったことが報告されていました。この問題は特に、2019 年頃に発売された Lenovo 100e、300e、IdeaPad S330 といったデバイスのユーザーが多いようです
詳細は以下の記事でも紹介しています。
なお、Google はすでにこの問題を認識し、修正に取り組んでいることを明らかにしています。今後のアップデートで修正が提供される予定ですが、具体的なタイムラインは明らかにされていません。
また、Google がコミュニティへの投稿で一時的な対処方法を紹介してます。方法は、ChromeOS 137 にバージョンをロールバック(USB リカバリーディスクを使用して Chromebook を復元)し、さらに「セキュリティアップデートの延長をキャンセルする」ことで問題を回避できるというものです。
ただし、この方法は Chromebook を初期化することになるため、実行するときにはバックアップを忘れずにしてください。
まとめ
今回もリリースノートで詳細は明らかにされていませんが、バグ修正やセキュリティの改善が含まれていると考えられます。現時点では、アップデート後に新たな大きな問題も報告されていないことから、適用することをおすすめします。
一方で、メジャーアップデートで発生した一部の Chromebook から Play ストアが消えるバグはまだ修正されていませんので、実使用に影響が出ている場合は、USB リカバリーを使用したChromebook の復元も検討してみてください。
もしアップデート後に新しい問題を発見した場合は、Chromebook では、以下の手順で Google にフィードバックを送信することができます。
- ChromeOS の [設定] > [ChromeOS について] > [フィードバックを送信]
前回のアップデート: ChromeOS 138 安定版がリリース。Chromebook のロック画面の脆弱性など複数のセキュリティ問題を修正
出典: Chrome Releases