Google Pixel 10 シリーズの発表が約 3 週間後に迫る中、以前から噂されていた新しい AI アシスタント「Magic Cue」機能に関するリーク情報を裏付ける、新たな証拠が発見されました。
これは Android Authority の Mishaal Rahman 氏が、先週リリースされた最新の Android Canary ビルドを調査したもので、SystemUI アプリ内のコードから、画面上の文脈を理解してユーザーを補助する機能であることを示す内容が見つかっています。
この発見は、以前リークされた「Magic Cue」という機能の存在を裏付けるものです。
画面上のコンテンツを理解して先回り提案
今年初めに報じられていた「Pixel Sense」という機能がありますが、先月にはこの機能が「Magic Cue」という名称でリリースされる可能性を示すスクリーンショットがリークされました。
この機能は、カレンダー、Chrome、Gmail、メッセージ、フォトといった複数の Google アプリやサービスのデータを活用し、ユーザーの状況に応じて関連性の高い予測的な提案を行う機能になると予想されていました。
例えば、ユーザーが必要とするタイミングで場所や製品、名前などを提案したり、使用パターンを学習してタスクの完了を支援したりします。これらの処理はすべてデバイス上で完結するため、プライバシーが保護される点も大きな特徴です。
また、「Magic Cue」の説明では、このアシスタントはアプリの使用状況データや最近の画面アクティビティなどを収集し、「使用中のアプリに基づいて役立つ詳細や時間節約につながるアクションを表示」するとされています。
具体的な例として、「友人がチャットでフライト番号を尋ねてきた場合、Magic Cue が Gmail からその番号を見つけ出し、検索の手間を省いてくれる」といった活用法が挙げられています。
Android Canary ビルドから存在を裏付けるコードが発見
今回発見されたコードは、ユーザーが初めてこの機能を使用する際に表示されるアラートに関するものです。
アラートのタイトルは「Get helpful suggestions (役立つ提案を得る)」とされており、説明文には「We use AI to proactively suggest info and actions relevant to what you’re doing on screen (AIを使用して、画面で行っていることに関連する情報やアクションを積極的に提案します)」と記載されています。
<string name="ambientcue_first_time_edu_title">Get helpful suggestions</string>
<string name="ambientcue_first_time_edu_text">We use AI to proactively suggest info and actions relevant to what you’re doing on screen</string>
<string name="ambientcue_long_press_edu_text">Touch & hold to see how suggestions are generated</string>
なお、コード内のリソース名は「Magic Cue」ではなく「Ambient Cue」や「Ambient Suggestions」となっています。Google の製品では開発コード名と正式名称が異なることは珍しくないため、最終的に「Magic Cue」として発表される可能性は依然として高いと考えられます。
まとめ
今回発見されたコードにより、これまでリーク情報として伝えられてきた「Magic Cue」の存在がより確かなものとなりました。
この新機能は、日本時間 8 月 21 日に開催予定の Made by Google イベントで発表される Pixel 10 シリーズの主な AI 機能の一つになるとみられます。
画面上の情報を AI が文脈に応じて理解し、ユーザーが必要とするであろう情報やアクションを先回りして提案する「Magic Cue」は、スマートフォンの利便性を向上させることが期待されますが、発表直後から米国や英語以外の言語でも利用できるようになるかはまだ分かりません。