この記事では、2025 年 7 月 19 日から 7 月 25 日までの間にあった Chromebook / ChromeOS および関連サービスの主な出来事をまとめる「週間まとめ」です。
今週は ChromeOS 138 安定版のリリース、ChromeOS に直接統合された「かこって検索」の展開、企業の IT 管理者やビジネスリーダー向けの新コミュニティ「ChromeOS Cutomer Community」の発表、Kompanio Ultra を搭載した Lenovo の Chromebook Plus の日本販売開始などがありました。
ChromeOS 138 安定版のリリース
Google は日本時間の 2025 年 7 月 24 日頃から、サポートされる ChromeOS および ChromeOS Flex デバイスに向けて、ChromeOS 138 安定版のアップデートを展開し始めました。
サポートされるデバイスはほとんどが更新されていますが、cros.tech の更新状況では一部の Chromebox と Acer の一部の Chromebook などが更新されずに 137 のままとなっています。
このアップデートでは、ChromeOS における 1 件のセキュリティ修正と Chrome ブラウザにおける 5 件のセキュリティ修正が含まれており、いくつかの新機能の導入も行われました。
新機能の詳細は こちらの記事 でご覧いただけますが、主な変更を抜粋すると次のようなものが含まれています。
- [教育向け] Class Tools の導入
- [管理者向け] 特定のシステム機能を無効化できる Disabled system features ポリシーの適用対象拡大
- ChromeOS の AI による「フリーフォーム」壁紙生成
- 「文書読解サポート」の新しい「簡略化」機能
- ChromeOS の「デスク同期」
- 一部のユーザー補助機能の問題を修正
ただし、これらのうち確認できた新機能は「文書読解サポート」の「簡略化」だけでした。おそらく、今後のマイナーアップデート等で展開されるものと予想されます。
現時点では、ChromeOS 138 のメジャーアップデートによる大きな問題は発生していないため、セキュリティ修正が含まれていることから、特に理由がない限りはアップデートすることを推奨します。
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ChromeOS に「かこって検索」が登場
すでに 6 月末に導入が予告されていましたが、ChromeOS に直接統合された「かこって」検索が広く展開され始めています。これは ChromeOS 137 の時点でも利用可能になっており、ChromeOS 138 ではほとんどのユーザーに展開されているものと思われます。
また、「かこって検索」はスクリーンショットからも起動することができ、Android デバイスと同様に検索だけでなく画面に表示されているテキストをコピーすることもできます。
なお、Chromebook では一部の機能が使えず、Chromebook Plus では「かこって検索」から Google カレンダーに予定を追加したり、Google ドキュメントを作成したり、書式設定ごとコピーして貼り付けることなども可能です。
企業向けの新コミュニティ「ChromeOS Customer Community」が開設
Google は Chromebook などの ChromeOS を導入・運用する IT 管理者や専門家、ビジネスリーダー、意思決定者を対象とした、新しい「ChromeOS Customer Community」を開設しました。
これまで国ごとにコミュニティはありましたが、グローバルで統一したコミュニティを開設することで、世界中のユーザーに、場所を問わずにつながり、協力し、知見を共有する機会を提供することを目的としています。ただし、このコミュニティは現時点では英語でのみ利用可能となっています。
Kompanio Ultra 搭載 Lenovo Chromebook Plus Gen 10 がついに販売開始
すでに国内外ユーザーから 2025 年最高の Chromebook Plus と呼ばれている、Kompanio Ultra を搭載した「Lenovo Chromebook Plus Gen 10」が日本でもついに販売開始となりました。
日本で販売されるモデルは海外モデルの最上位に相当(タッチ対応、16GB RAM、256GB ストレージ、1.26kg)し、高性能・長時間バッテリー・軽量という 3 つを兼ね備えていますが、価格は何と 115,280 円という非常に手頃な価格設定になっています。
さらに取扱店舗の店頭で購入した場合、アクシデント・ダメージ・プロテクション(3年間)がプレゼントされるキャンペーンも実施されているため、量販店のポイント還元などを含めると実質 10 万円以下で購入できます。
そこに加えて、Chromebook Plus では「Google AI Pro」プランの 12 ヶ月無料特典(34,800 円相当)が付属しているため、これを含めると 7 万円前後という破格のコストパフォーマンスです。
細かい情報は何度も紹介しており、実機レビューも投稿しているため、詳細はそれらの記事をご覧いただければと思いますが、私もこのモデルはイチオシです。
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まとめ
今週一番のニュースは、何と言ってもKompanio Ultraを搭載した「Lenovo Chromebook Plus Gen 10」の国内販売開始です。実機レビューでもお伝えした通り、その圧倒的なコストパフォーマンスは、今年の Chromebook Plus 市場の流れを大きく変える一台になりそうです。
もちろんソフトウェアの進化も続いており、ChromeOS 138 安定版のリリースや、スマホのように使える「かこって検索」の展開も進んでいます。ビジネスの領域でも、新たにグローバルな「ChromeOS Customer Community」が開設されるなど、法人利用にもさらに力が入れられていることがわかります。
このように、新しいハードウェアの登場だけでなく、OSとコミュニティの強化も同時に進んでおり、Google が Chromebook の展開に力を入れていることを改めて実感する一週間でした。
- 過去の週間まとめ:
- Chromebook 週間まとめ (7/18週): Android と ChromeOS 統合、Kompanio Ultra 実機レビューなど
- Chromebook 週間まとめ (7/11週): Amazon プライムデー、特設ページ、モンハンコラボステッカーなど
- Chromebook 週間まとめ (7/4週): Kompanio Ultra 搭載モデル日本発売、ASUS 鉛筆操作対応など
- Chromebook 週間まとめ (6/27週): Kompanio Ultra 910 搭載機登場、新AI機能、Acer Plus 国内発売など
- Chromebook・Workspace 週間まとめ (6/20週): 137 更新、NotebookLM ウェブアプリ、Plus の機能紹介など