Samsung が開発を進めている次期ハイエンドチップセット「Exynos 2600」のベンチマークスコアが Geekbench に登場しました。
このチップは、来年登場が見込まれる「Galaxy S26」シリーズに搭載される可能性が高いと言われていますが、当初懸念されていたように、現在 Qualcomm が開発中の次期フラッグシップチップ Snapdragon 8 Elite 2 には届かない可能性があります。
ただし、今回明らかになったスコアはあくまでも開発初期段階のものであると思われ、最終的な製品版の性能を示すものではないことに注意してください。
Exynos 2600 の初期スコアと競合との比較
Geekbench 6 でテストされた「Exynos 2600」は、シングルコアスコアが 2,155、マルチコアスコアが 7,788 を記録しました。

このスコアは、Galaxy S26 Ultra モデルへの搭載が噂される Qualcomm の次期チップ「Snapdragon 8 Elite Gen 2 (仮称)」が記録したとされる 4,000 以上 (シングルコア) および 11,000 以上 (マルチコア) と比較すると、現時点では下回っています。
また、この結果は Galaxy S25 Ultra などに搭載されている Snapdragon 8 Elite for Galaxy のスコアをわずかに下回り、Samsung の現行 Exynos チップの CPU パフォーマンスに近い数値でもあることから、今後 Exynos 搭載モデルと Snapdragon 搭載モデルの間で性能差が生まれる可能性を示唆しています。
Exynos 2600 のスペック詳細
今回の Geekbench の情報から、「Exynos 2600」のいくつかのスペックが確認されました。
- CPU: 10 コア構成
- Cortex-X930 @ 3.55GHz ×1
- Cortex-A730 @ 2.96GHz ×3
- Cortex-A730 @ 2.46GHz ×6
- 製造プロセス: Samsung の 2nm SF2 プロセス (噂)
CPU クラスターは最新のアーキテクチャを採用しており、今後の最適化次第で性能が大きく向上する可能性があります。
複数のベンチマーク結果と現行との比較
今回観測されたベンチマークスコアが振るわなかった主な理由として、これが開発のごく初期段階のテストであることが挙げられます。
今後、Samsung はリソース管理、熱設計、その他のシステムレベルの最適化を進めていくため、最終的な製品版ではパフォーマンスが大幅に向上することが期待されます。今回の結果は、あくまで開発の現在地を示すものであり、最終的な評価ではありません。
とはいえ、Exynos 2600 に関連したベンチマークは、上記に挙げた結果だけでなく数回測定されていたようで、それらのスコアはシングルコアが 2,700 超、マルチコアが 9,000 超となっていました。

このスコアは Snapdragon 8 Elite for Galaxy に近いものであり、前世代 Exynos 2400 のスコアからすればシングルコア、マルチコアとも 15〜20% の向上になっています。少なくともハイエンドスマートフォンとして見劣りしないパフォーマンスではあるものの、Snapdragon 8 Elite 2 の進化次第では、やはりそこに届かない可能性もあります。

まとめ
現時点では、Exynos 2600 はまだ開発中のチップセットになるため、最終的な製品ではどうなるかはわかりません。しかし、少なくとも Snapdragon 8 Elite for Galaxy に近い性能を備える可能性は期待できますが、それでも Snapdragon 8 Elite 2 には届かない可能性があります。
従来通りであれば、「Exynos 2600」はヨーロッパやアジアの一部の国や地域で販売される「Galaxy S26」モデルに搭載され、米国や中国などの市場では Snapdragon 搭載機が投入されると見られています。
この場合、地域間による性能差が再び問題になる可能性もありますが、今後、最適化が進んだ段階でのベンチマークスコアや、Snapdragon 搭載モデルの情報が登場することで、より正確な性能比較が可能になるはずです。
出典; Gizmochina, Geekbench