Qualcomm、Wear OS 向け次世代チップ「SW6100」を開発中か。TSMC プロセス採用で大幅な性能向上に期待

当サイトは Google Adsense、Amazon アソシエイト等 アフィリエイト広告を利用して収益を得ています.
Qualcomm Image

Qualcomm が、次世代の Wear OS スマートウォッチなどウェアラブルデバイス向けチップを開発していることが報告されました。

この情報は Android Authority が報じたもので、この新しいチップが実現すれば、Wear OS スマートウォッチのパフォーマンスを飛躍的に向上させる可能性があるようです。

目次

新チップ「SW6100」のリーク情報

今回リークされた新しいチップは、Qualcomm の社内で「SW6100」と呼ばれ、「aspena」というコードネームで開発が進められています。製品として登場する際の正式名称はまだ不明ですが、「Snapdragon W5 Gen 2」あるいは「W6 Gen 1」になると推測されています。

現在、このチップは Qualcomm 内部でテスト段階にあるとのことです。

過去のチップからの大きなアップグレードか

これまでの Qualcomm 製ウェアラブルチップは、既存のスマートフォン向けチップを改良したものが主流であり、必ずしもウェアラブルデバイスに最適化されているとは言えませんでした。例えば、現行の 「Snapdragon W5+ Gen 1」 は IoT チップである 「QCS2290」 をベースにしています。

しかし、今回の「SW6100」ではウェアラブルデバイスに最適化されたチップになる可能性があり、以下のような仕様になることが示唆されています。

  • CPU:
    • Arm Cortex-A78 ×1
    • Arm Cortex-A55 ×4
  • RAM: LPDDR5X
  • 製造プロセス: TSMC 製 (詳細ノードは不明)
  • コプロセッサ: QCC6100

CPU には、1 つの高性能コア (Arm Cortex-A78) と 4 つの高効率コア (Arm Cortex-A55) を組み合わせた 5 コア構成が採用されるとしています。これは、2012 年に発表された Cortex-A53 コアを使い続けてきた従来モデルからの大きな進化であり、大幅なパフォーマンス向上が期待できます。なお、このコア構成は Samsung が Galaxy Watch7 シリーズで採用した 「Exynos W1000」 と同じです。

さらに、製造プロセスには電力効率に優れる TSMC のノードが採用され、メモリも LPDDR5X に対応することから、パフォーマンスだけでなくバッテリー駆動時間の向上も期待できます。

RISC-V 採用は今のところ不明

以前、Qualcomm と Google が共同で RISC-V ベースのウェアラブルチップを開発しているという噂がありました。しかし、今回 Arm ベースの高性能なチップの情報が明らかになったことで、RISC-V チップの登場は、少なくとも近い将来にはない可能性が高そうです。

まとめ

今回、Qualcomm は Wear OS ウェアラブルデバイス向けに最適化された新チップ「SW6100」を開発に取り組んでおり、これが製品化されれば、2022年の「Snapdragon W5+ Gen 1」以来となる大きなアップデートとなります。

長年大きな変化がなかった Wear OS スマートウォッチとそのユーザーにとっては朗報です。現時点では具体的なリリース時期は不明ですが、この「SW6100」を搭載したスマートウォッチは 2026 年に登場する可能性があるようなので、今後に期待ですね。

出典: Android Authority

この記事をシェア

著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Technical Writer

月間平均130万PVの当サイトを8年以上運営している 尾村 真英 です。これまでに 50台以上の Chromebook をレビュー しており、主に小規模事業者を対象に Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行っています。
現在は、Chrome Enterprise 公式ユーザーコミュニティのモデレーターとしても活動中で、Professional ChromeOS Administrator 資格を保有しています。

\Google ニュースで配信中!/

Google ニュース リンクバナー

目次