長らく噂されている Samsung の三つ折り(tri-fold)スマートフォンについて、Samsung の幹部が 2025 年末の発売を目指していることを明らかにしました。
当初、三つ折りデバイスに関する何らかの発表やティーザーが、先日開催された新製品発表イベント「Unpacked」で行われる可能性が期待されていましたが、Galaxy Z Fold 7 や Flip 7 など新製品の発表のみで、三つ折りデバイスに関する予告はありませんでした。
幹部が発売時期と開発状況を語る
しかし、韓国の The Korea Times によると、Samsung 電子でデバイスエクスペリエンス部門の責任者を務める Roh Tae-moon 氏が、イベント後の記者会見で三つ折りデバイスの開発状況について語りました。
同氏は「年末の発売を目標に、三つ折りスマートフォンの開発に懸命に取り組んでいる」と述べ、具体的な目標時期に言及しました。続けて「現在は製品の完成度とユーザビリティの向上に注力しているが、製品名はまだ決まっていない」とし、製品化に向けた最終調整段階にあることを示唆しています。
噂される「Galaxy G Fold」の姿
この新しいデバイスの名称は公式には未定ですが、一部では折りたたんだ際の形状が「G」の字に似ていることから「Galaxy G Fold」になるのではないかという噂が流れています。
これまでの情報や、最近リリースされた One UI 8 のベータ版から推測されるフォームファクターは以下の通りです。
- 内側に折りたたむ構造: Huawei の一部モデルのように外側に折りたたむのではなく、メインの折りたたみ式スクリーンを内側にして保護する設計。
- セカンダリディスプレイの搭載: Galaxy Z Fold シリーズと同様に、折りたたんだ状態でも操作ができるよう、外面にサブディスプレイが搭載される可能性。
これらの特徴により、現在の二つ折りデバイスよりもさらに大きな画面をコンパクトに持ち運べるようになると期待されています。
なお、これまでの噂では、ディスプレイサイズは展開した 3 画面の状態で約 9.9 インチ(10インチ程度)、折りたたんだ状態では約 6.49 インチになると言われています。
Unpacked では触れられず
今回の Unpacked イベントでは、三つ折りデバイスに関する直接的な言及や予告映像はありませんでした。過去の Galaxy S25 の発表イベントでは「multi-fold(多重折りたたみ)」デバイスについて触れられていたため、今回何らかの進展が発表されると期待されていましたが、その期待は持ち越される形となりました。
まとめ
Samsung は 2019 年に最初の折りたたみスマートフォンを市場に投入して以来、このカテゴリーをリードしてきました。Roh 氏は、AI 時代においてスマートフォンの役割が変化しており、AI サービスに最適化されたハードウェアの革新が不可欠だと述べています。三つ折りデバイスは、そのビジョンを実現するための重要なステップと位置づけられているようです。
いずれにしても、現状では製品の最終的な仕様や名称などはまだ不明なままですが、公式に 2025 年末という具体的な目標が示されましたので、今後の情報に期待です。