Google はスマートフォンに届く大量の通知に対処するため、AI を活用して通知をカテゴリーごとに自動で整理する新機能「通知オーガナイザー (Notification Organizer)」を開発している可能性が報告されました。
この機能は昨年 12 月に最初に発見され、当初は「通知バンドル」と呼ばれていましたが、Android Authority によれば、開発が進んだ現在では「通知オーガナイザー」に名称が変更されたようです。また、この機能は Android 16 の最初の四半期リリース (QPR1) で登場する可能性があります。
AI が通知を 4 つのカテゴリーに自動分類
Gmail が受信トレイを自動で整理するように、Android の新しい「通知オーガナイザー」は、スマートフォンに届く通知を AI が分析し、自動で分類します。この機能が一致すると判断した通知はミュートされ、以下の4つのカテゴリーのいずれかにまとめられると報じられています。
- プロモーション: セールや新機能のお知らせなど
- ニュース: トップニュースや社説など
- ソーシャル: 「いいね」や投稿など
- おすすめ: ニュースレターやおすすめのメディアなど
この機能は当初「バンドル通知」と呼ばれていましたが、より機能の実態を表す「通知オーガナイザー」に名称が変更されたようです。また、Google は機能の説明で「AI を利用しており、エラーが含まれる可能性がある」と明記しており、AI 技術を活用していることが確認できます。一度カテゴリー分けされた通知は、その通知チャンネルが更新され、以降同様の通知も同じように整理される仕組みのようです。
Pixel シリーズ限定機能になる可能性
この「通知オーガナイザー」の基本的な枠組みは Android 16 のオープンソース版に含まれていますが、実際に通知を分析・分類する中心的な AI サービスは、Pixel スマートフォンなどに搭載されている「Android System Intelligence」アプリ内に含まれているようです。

そのため、すべての Android 16 QPR1 デバイスで利用できるわけではなく、リリース当初は Pixel 限定機能になる可能性が指摘されています。Pixel 10 シリーズでのリリースや、その後の Pixel Drop を通じて旧モデルへ展開されるという可能性もあります。この機能が Gemini Nano のような強力なオンデバイス AI モデルを必要とするかは不明であり、その点が対応デバイスを左右するかもしれません。
ユーザーによるカスタマイズも可能に
重要な通知が誤って整理されてしまうことを防ぐため、ユーザーは特定のアプリを「通知オーガナイザー」の対象から除外することができます。

この設定により、メッセージングアプリや仕事関連のアプリなど、見逃したくない通知は常に目立つように表示させることが可能です。機能の説明には AI によるエラーの可能性も警告されていることから、確実に通知を受け取りたい場合にはこの除外設定は役立つと思われます。
まとめ
Google が開発中の「通知オーガナイザー」は、AI を使って通知を自動で整理してくれるので、大量の通知を受け取ることのあるユーザーにとっては非常に便利な機能になると思われます。
Gmail のように通知がカテゴリー分けされるのは非常に便利そうですが、当面は Pixel 限定機能となる可能性や、AI による誤分類のリスクも考慮しておく必要がありそうです。重要なアプリは手動で対象から除外できるため、必要に応じて設定しわける方がうまく活用できそうです。