これまで一部の Google Pixel デバイスで報告されていた、Android 16 アップデート後に発生するスリープからの復帰やロック画面の表示が遅れる問題について、Google がアップデートによって修正したことが確認されました。
これにより、多くのユーザーが経験していたパフォーマンスの問題が解消される見込みです。
これまでの問題の経緯
2025年6月19日および7月9日の記事で、Android 16 の安定版にアップデートした一部の Pixel ユーザーから、以下のような問題が報告されていることをお伝えしてきました。
- スリープからの復帰遅延: 電源ボタンを押したり画面をタップしたりしても、ディスプレイが点灯するまでに著しい遅延が発生する。
- ロック画面のラグ: ディスプレイ点灯後、ロック解除操作やホーム画面への移行に時間がかかる。
これらの問題は Pixel 9 Pro を含む複数のデバイスで確認されており、Google も問題を認識し、数週間以内の修正を約束していました。
Google によるサーバー側での修正対応
そして本日、2025 年 7 月 8 日(米国時間)より、Google はこの問題に対応するためアップデートを配信したことを 9to5Google への声明で確認しました。このアップデートは OS やアプリの更新とは異なり、ユーザー側での操作を必要とせずに自動的に適用されます。
この修正により、主に報告されていた「スリープからの復帰が遅い問題」および「ロック画面の表示の問題」が解消されるとのことです。
ユーザーが確認すべきこと
今回の修正はサーバー側で行われるため、基本的にユーザーが手動でアップデートを行う必要はありません。しかし、もし同様の問題が引き続き発生する場合は、一度デバイスを再起動することで改善される可能性があります。
すべての Pixel ユーザーに影響を与えていたわけではありませんが、影響を受けていたユーザーは問題が解消されたかどうかを、スマートフォンのスリープと解除を数回試してみると良いかもしれません。
今回の問題以外にも報告されているバグ
今回修正された問題以外では、Android 16 アップデート後、ユーザーからは以下のような多様な不具合が報告されています。
- 指紋認証の反応が遅い、または無反応になる
- 画面ジェスチャーが反応しない
- 自動輝度調整が不安定になる
- 近接センサーが不安定、または無反応になる
- 画面の自動回転が機能しなくなる
- アプリがフリーズし、タッチ入力に反応しなくなる
- カメラがフリーズし、写真を撮るためにシャッターボタンを複数回タップする必要がある
- Android Auto の接続が切断される
- 「かこって検索」が機能しなくなる
これらの問題の多くは、デバイスを再起動することで一時的に解消される場合があります。
どうしても耐えられない場合は、データのバックアップを取った上で工場出荷時にリセットを試すか、問題が修正されるまで Android 15 にロールバックすることも選択肢となります。とはいえ、完全に解消するかは不明なので、現状ではややリスクは高めです。
まとめ
Android 16 のリリース以降、一部の Pixel ユーザーを悩ませていたスリープ復帰やロック画面のパフォーマンスに関する問題は、Google 側の対応によって修正されました。
根本的な原因が解消されたことで、影響を受けていたユーザーは、より快適にデバイスを利用できるようになるはずです。