Google は、同社の写真管理サービス「Googleフォト」において、Ultra HDR 写真の編集機能に関するいくつかの改善を発表しました。
このアップデートにより、編集後も HDR の品質が維持されるほか、標準的なダイナミックレンジ (SDR) の写真を HDR に拡張する機能が強化され、最新の HDR 対応ディスプレイであれば HDR 品質で表示されるようになります。
今回の発表は、AI を活用した新しい写真検索機能「Ask Photos」の広範な展開と合わせて行われました。
編集後も HDR 品質の維持が可能に
今回の改善により、「消しゴムマジック」 や 「ポートレートライト」、「写真のぼかし除去」 といった編集ツールを使用した後でも、HDR 写真が本来持つ広いダイナミックレンジと重要な HDR メタデータを完全に保持できるようになりました。
この機能は、もともと Pixel 8 シリーズ向けに発表されたもので、機械学習の活用によって実現されています。これにより、ユーザーは写真を編集しても、豊かなコントラストや明るいハイライトを損なうことなく、常に最高の画質を維持できます。
新しい「Ultra HDR」ツールと「トーン」への名称変更
写真の明るさをより細かく調整するため、新たに「Ultra HDR」ツールが追加されました。このツールは、編集画面の「調整」タブ内にあります。

これに伴い、2020年に導入された従来の「HDR」ツールは、その機能をより正確に反映するため「トーン」という名称に変更されました。新しい「Ultra HDR」ツールは、この「トーン」ツールの隣に配置されています。
SDR 写真を HDR に拡張する機能もアップグレード
今回のアップデートでは、SDR で撮影された写真を HDR に拡張する機能もアップグレードされました。これにより、古い写真であっても、最新の HDR 対応ディスプレイで表示した際に、より明るいハイライト、深いコントラスト、そして優れた鮮明さで楽しむことが可能になります。
Web版には「スクリーンショットと録画」が追加
その他のアップデートとして、Web 版の Googleフォトのサイドパネルに「スクリーンショットと録画 」という新しい項目が追加されました。これは「ドキュメント」と「お気に入り」の間に表示される自動アルバムで、30日後にアーカイブすることも可能です。

まとめ
今回の Googleフォトのアップデートは、特に HDR 写真を扱うユーザーにとって、編集の自由度と品質維持の点で大きな改善となりました。
編集を加えても画質が劣化しにくくなっただけでなく、過去に SDR で撮影した写真も HDR の恩恵を受けられるようになったのは嬉しいポイントです。