2026 年初頭の登場が期待される Samsung の次期フラッグシップモデル「Galaxy S26」シリーズに関して、そのプロセッサについての新たな情報が報じられました。
この情報によれば、Galaxy S26 シリーズに搭載される Qualcomm の次世代 Snapdragon チップは、これまでの TSMC 製ではなく、Samsung が自社の 2nm プロセスで製造した特別バージョンになる可能性があるとのことです。
TSMC 製と Samsung 製の 2 つのバリエーションが存在
Qualcomm は「Snapdragon 8 Elite」の後継となる次世代チップ(プロジェクト名: Kaanapali、仮称: Snapdragon 8 Elite 2)の開発に取り組んでいますが、このチップには製造元が異なる 2 つのバージョンがあるようです。
- TSMC 製 (3nm プロセス): 多くの Android デバイスに広く供給される基本バージョン
- Samsung 製 (2nm プロセス): Samsung の Galaxy デバイス向けに特化して供給されるバージョン
過去数年間、Qualcomm は Galaxy 向けに通常版よりクロック周波数を高めた「For Galaxy」チップを供給してきましたが、これらは TSMC で製造された同じ設計のチップでした。しかし今回の報道が事実であれば、チップの製造元そのものが異なるという、大きな戦略転換となります。
ユーザーへの影響について
Galaxy S26 のユーザーにとって、この変更は性能とバッテリー効率の向上に繋がる可能性があります。一般的に、製造プロセスが微細化されるほど (3nm から 2nm へ)、チップの性能は向上し、消費電力は削減される傾向にあります。
しかし、報道によれば、Samsung の 2nm プロセスの歩留まり率は、2025 年初頭の約 30% から最近 40% 台まで向上したものの、安定的な収益化の目安とされる 60% にはまだ達していないとしています。この歩留まり率を計画通りに引き上げ、高品質なチップを安定して供給できるかが、今後の鍵となります。
また、過去には同じプロセッサでも製造元によって性能や発熱に差が出た例もあるため、今回の変更が実際のパフォーマンスにどう影響するかが注目されます。
この情報はまだ確定ではありませんが、実現すればスマートフォンの性能を大きく左右する重要な変化となることは間違いありません。Samsung と Qualcomm の今後の動向に注目です。
出典: Business Post, 9to5Google