Google のバーチャル地球儀ソフトウェア「Google Earth」が、サービス開始から 20 周年を迎えました。これを記念して、Google は過去の街並みを確認できる機能と、AI を活用した分析機能という、2 つの新しい機能が追加されることを発表しました。
過去のストリートビューで街の移り変わりを体感
今回追加された一つ目の主要な機能は、過去のストリートビューを閲覧できる機能です。
この機能は、過去に撮影・収集されたストリートビュー画像にアクセスできるもので、これによりユーザーは特定の場所が時間と共にどのように変化してきたかを視覚的に追体験することが可能になります。
もともとは 2014 年にデスクトップ版の Google マップで提供が開始された機能でしたが、今回 Google Earth でも利用できるようになりました。
この機能は、単に過去を懐かしむだけでなく、様々な用途に活用できます。
- かつて住んでいた地域や、思い出の場所の変遷を辿る
- 都市開発や再開発プロジェクトが景観に与えた影響を分析する
- 自然災害前後の地域の様子を比較し、防災意識を高める
このように、個人的な興味から教育、研究分野まで、幅広い活用が期待されます。
AI が地球のデータを分析・提供 (米国プロ向け)
2 つ目の機能として、今後数週間以内に AI を活用したインサイト機能がリリースされる予定です。
この機能は、現時点では米国のプロフェッショナルユーザーに限定して提供されます。AI を用いて地球に関する膨大なデータセットを分析し、新たな洞察を得ることを目的としています。
例として、都市ごとの「樹冠被覆率 (tree canopy coverage)」を分析する使い方が挙げられています。これにより、どのエリアが最も日陰を必要としているかを特定し、緑化計画やヒートアイランド現象の対策といった都市計画に役立てることが可能です。
まとめ
今回発表された 2 つの機能は、Google Earth が単なる地図サービスから、時間と空間を超えて地球を探索・分析するための強力なツールへと進化していることを示しています。
とはいえ、単に見るだけでもおもしろそうな機能なので、興味のある人はぜひチェックしてみてください。
出典: Google