Google は様々なデバイス上の Google アシスタントを「Gemini」に置き換える取り組みを進めていますが、将来的に Gemini でも Android Auto 上でスマートホームデバイスを操作する機能に対応する可能性が報告されました。
これは、Android Authority が Google アプリの最新ベータ版を解析したことで明らかになったものです。この機能が実現すれば、運転中に自宅の照明を消したり、エアコンの温度を調整したりといった操作が、よりシームレスに行えるようになります。
Google Home 拡張機能(アプリ)で車からデバイスの制御
今回の報告によると、Google アプリのベータ版 (バージョン 16.24.66.sa.arm64) のコード内に、車からのデバイス制御に関連する記述が発見されました。
発見されたコードは以下の通りです。
<string name="assistant_robin_car_extension_consent_tts_for_home">Do you want to connect to Google Home? Gemini will manage all of the Google Home devices linked to your account, including devices you may share with other household members. Gemini will access data like your home activity history, and may also share parts of your chats with Google Home to improve Home services. Tap yes on your car screen to connect</string>
この記述は、Gemini が Google Home に接続するための同意を求める内容です。ユーザーが車のディスプレイ上で同意すると、Gemini はアカウントにリンクされている全ての Google Home デバイスを管理できるようになります。
これには、家の活動履歴などのデータへのアクセスや、サービス向上のためにチャットの一部を Google Home と共有することが含まれるとされています。この仕組みは「Google Home Gemini extension (拡張機能)」として機能すると考えられます。
Gemini への移行で期待される利便性の向上
現在も Google アシスタントを利用すれば、Android Auto を通じてスマートホームデバイスの基本的な操作は可能です。しかし、Gemini に置き換わることで、より高度で文脈を理解した操作が期待できます。
例えば、「もうすぐ家に着くから、リビングの電気をつけてエアコンを25 度に設定して」といった、より自然で複雑な指示にも対応できるようになるかもしれません。
今回の発見は、Gemini が Android Auto 上で拡張機能を利用して他のサービスと連携することを示す、初めての具体的な証拠となります。
まとめ
今回の APK 解析により、Google が Gemini を通じてスマートホームデバイスの連携をさらに深めようとしていることが明らかになりました。
まだ開発段階であり、正式なリリース時期は不明ですが、この機能が実現すれば、Android Auto の利便性は大きく向上し、運転中のハンズフリー操作がさらに安全で快適なものになることが期待されます。