Google のキーボードアプリ「Gboard」の最新ベータ版(バージョン 15.5)の解析から、将来の Pixel デバイス向けの新機能に関連する可能性のある、2 つの新しい機能が開発中であることがわかりました。
9to5Googleが報じたところによると、一つはデバイス上の情報を予測的に提案する「Pixel Sense」との統合、もう一つは音声による高度なテキスト編集を可能にする「Smart Edits」です。
これらの機能はアプリのコード内から見つかったものであり、将来的に正式にリリースされるかどうか、またその仕様がどうなるかは現時点では不確定です。
予測候補機能 「Pixel Sense」
Gboard のコード内からは、「Pixel Sense でタスクをより速く完了する」 といった記述が見つかりました。この「Pixel Sense」は、以前 Pixel 10 シリーズ向けの新機能としてリークされた「Magic Cue」と同じものである可能性があります(もともと、Pixel Sense という名称で開発されていた)。

この機能は、Gmail、Googleカレンダー、Google Keep、連絡先、メッセージ、スクリーンショットといったアプリ内の情報に基づき、ユーザーが必要とするであろう情報を検索することなく予測して提示するものです。
例えば、友人からメッセージアプリでフライト番号を尋ねられた際に、Gmail内の情報から該当するフライト番号を自動的に見つけ出し、素早く共有できるといった利用シーンが想定されています。
今回の Gboard アプリの解析により、この「Pixel Sense」による提案が、Gboard の候補表示行に表示される可能性が示唆されました。これは、2023 年 12 月に導入された Pixel Screenshots の「recall」機能(スクリーンショット内の情報を認識し、関連アプリで候補として表示する機能)と同様のインターフェースになることが考えられます。
音声による高度な編集機能 「Smart Edits」
さらに、Gboard では、音声でテキスト編集を行うための「Smart Edit」という新機能も開発されているようです。この機能により、「声だけで単語の追加、削除、置換を簡単に行えるようになります」 と説明されています。
これは、現在の「アシスタントの音声入力」機能で可能なテキスト入力や修正を、さらに一歩進めたものになると考えられます。
また、プライバシーに関する記述として、この機能を利用する際には、編集を適用するために編集コマンドと編集対象のテキストが Google に送信され、一時的に処理されるとされています。ただし、音声データや声のデータは送信されないと明記されています。
また、「Smart Edit」機能の利用には、Google の「生成 AI 利用規約」が適用されるとのことです。
まとめ
今回発見された「Pixel Sense」との連携や「Smart Edits」機能は、まだ開発の初期段階にあると考えられます。そのため、Google が将来的にこれらの機能をリリースするかは未定であり、仕様が変更される可能性もあります。
しかし、これらの情報からは、Google が Pixel デバイスと Gboard の連携をさらに強化し、AIを活用してよりシームレスで効率的なユーザー体験を目指していることがうかがえます。今後の正式な発表が期待されます。
出典: 9to5Google