Googleは先月、Wear OS向けの新しいデザイン言語「Material 3 Expressive」の導入を予告していましたが、その適用が一部のアプリで開始されています。
今回、Android Authority によると、Wear OS 版の Gmail アプリがこの新デザインを採用し、一部のユーザー向けにテスト展開されていることが確認されました。
Wear OS 版 Gmail で確認された新デザイン
この新しいデザインは、Gmail アプリのバージョン 2025.05.19.760532898 で確認されていますが、まだ広く一般に公開されているわけではないようです。
この動きは Gmail に限ったものではなく、先日には Wear OS 向けの Google Keep や Google マップでも同様のデザイン変更が報告されています。
これは、Google が Wear OS 6 のリリースに向け、プラットフォーム全体でデザインの一貫性を高めようとする大きな流れの一部と考えられます。
主な変更点
Android Authority が共有したスクリーンショットによると、今回のアップデートでは UI(ユーザーインターフェース)にいくつかの変更が加えられています。
ボタンの再配置とデザイン変更
メール閲覧画面下部に表示されるアクションボタンのデザインと配置が変更されました。
- 「未読にする」「アーカイブ」「削除」ボタン: 背景色が従来のグレーから、より明るい色に変更されました
- 「返信」ボタン: 背景色はグレーのままですが、サイズが以前より少し大きくなっています
- 「スマートフォンで開く」ボタン: Wear OS向けMaterial 3 Expressiveの大きな特徴である、円弧状のデザインに変更されました。背景色も緑色になり、より視認性が向上しています

背景色とUI要素の調整
ボタンの変更に加え、アプリ内の様々なカード要素の背景色も更新されています。これらの配色は、OSの新しいダイナミックテーマ(壁紙やシステム設定に応じてUIの色が動的に変わる機能)に対応している可能性があります。

また、全体的にUI要素がわずかに大きくなっており、タッチ操作のしやすさが向上していると考えられます。ただし、これらの変更はボタンデザインほど顕著なものではありません。
まとめ
今回明らかになった Wear OS 版 Gmail アプリのデザイン変更は、まだテスト段階であり、今後正式リリースまでにさらなる調整が加えられる可能性があります。
円弧状のボタンやダイナミックテーマへの対応は、Wear OS における Material 3 Expressive の基本要素であり、今後の標準デザインになっていくものと見られます。
Google Keep を皮切りに、Gmail でもテストが開始されたことで、Android だけでなく Wear OS 上の他の Google 製アプリにも、順次 Material 3 Expressive デザインが展開されていくことが予想されます。