FCNT は 2025 年 6 月 17 日、arrows スマートフォンの新しいハイエンドモデル「arrows Alpha F-51F」を発表しました。SIM フリーモデルおよびドコモから、2025 年夏(8 月下旬以降)に発売予定となっています。
arrows Alpha は Google Gemini と独自の arrows AI を搭載し、高い処理性能と MIL 規格に準拠した高い堅牢性、バッテリー技術(省電力性)を備えている arrows ブランドの最上位機種となります。
arrows Alpha の特長と仕様
arrows Alpha F-51F は、最大 144Hz リフレッシュレートと最大輝度 3,000nits を備えた約 6.4 インチ 2,670×1,200 解像度の pOLED ディスプレイを搭載し、Gorila Glass 7i により保護されています。また、ブルーライトを軽減する「Eyecare」機能も搭載しています。

本体はリアパネルに再生プラスチック、フレームには再生アルミニウムを採用しており、堅牢性は米国国防総省の調達基準である MIL-STD 810H 規格 23 項目の準拠、1.5m の高さからコンクリートへ落下させても画面が割れにくい独自構造を採用しています。

また、防塵・防水性能は IP68/IP69 の最高水準の防水に対応しており、端末を丸洗いやアルコール除菌もできる点が特長です。
さらに本体背面には、昨年の arrows We2 Plus で初搭載された自律神経計測のためのセンサーも搭載されています。
パフォーマンスと AI 機能
パフォーマンスの面では、MediaTek Dimensity 8350 Extreme、12GB の物理 RAM、512GB ストレージを搭載しています。また、仮想 RAM 機能により最大 12GB の仮想 RAM を追加でき、最大 2TB の microSD カードにも対応しています。

これらの組み合わせにより、AI 機能や高いグラフィックス性能が求められるゲームなどでも快適に動作することが期待できますが、昨今のデバイスとしてはミッドレンジクラスになります。
AI 機能については、Google Gemini と FCNT 独自の arrows AI を搭載しています。この「arrows AI」は、スマートフォンの使い方をサポートするアシスタントとして機能し、海外利用の設定方法を尋ねるとデータローミングについて案内したり、「プロのような写真を撮りたい」と伝えるとカメラのポートレートモードを起動したりといった操作が可能です。
また、本体側面には最大 3 つの機能(単押し、2回押し、長押し)を割り当てられるアクションキーが搭載されており、AI 機能を手軽に呼び出すことができます。
さらにこの「arrows AI」は今後のアップデートによる機能強化も予定されており、2025 年秋冬には、LINE などの通知を要約する機能や、AI が壁紙などを生成する機能が追加される予定です。
ちなみにこれらの AI 機能はモトローラの moto AI がベースになっているようです。
カメラ
カメラはメインカメラ、超広角カメラ、フロントカメラの 3 つに 50MP センサが採用されており、とくにリアメインカメラはフラッグシップに採用されることの多い Sony Lytia LYT-700C が搭載されています。

また、カメラにも AI 機能が搭載されており、次のような撮影サポート機能を利用することができます。
- AIポートレート撮影: AIが被写体を認識し、自然な背景ぼかしを実現する「AI背景ぼかし」や、一眼レフカメラのように画角やボケ感を選択できる機能を搭載しています。
- グループショット補正: 集合写真で目を閉じてしまった人がいても、AIが合成して全員が目を開いた写真に修正します。
- シーン最適化: AIが空や人物などを自動で抽出し、明るさや色味を最適化します。動きのある被写体に対しても、シャッタースピードを調整してブレを軽減します。
- AIズーム補正: AIによる補正で、最大10倍まで美しいデジタルズームが可能です。
バッテリー
arrows Alpha は 5,000mAh の大容量バッテリーを搭載し、1 回の充電で 2 日間の利用が可能です。動画や音楽、SNS、ゲームなどを 1 日 10 時間利用しても、電池残量を気にせずにアクティブに使うことができます。

また、90W 有線充電もサポートしており、同梱される 90W の充電器を使用することで、バッテリー残量 1% の状態から約 35 分で 100% まで充電できます
また、独自の充電制御技術によりバッテリーの劣化を抑制し、5 年後でも初期容量の 80% を維持するとしています。充電によるバッテリーへの負荷をかけずに直接本体へ電力を供給する「ダイレクト給電」機能も搭載しており、製品を永く快適に利用するための工夫が施されています。
OS・セキュリティアップデートについて
この他、Android 15 で動作しており、発売開始されたタイミングから最大 3 回の OS アップデート (Android 18 まで)、5 年間のセキュリティアップデートが提供される予定です。
スペックシート
OS | Android 15 |
---|---|
ディスプレイ | 6.4 インチ pOLED 2,670 × 1,200 最大 144Hz リフレッシュレート 最大輝度 3,000nits Gorila Glass 7i ブルーライト低減 |
CPU | MediaTek Dimensity 8350 Extreme |
RAM | 12GB (+ 12GB 仮想 RAM) |
内部ストレージ | 512GB |
外部ストレージ | microSD (最大 2TB) |
リアカメラ | 50MP メイン (f/1.88, 1/1.56″, Sony LYT-700C) 50MP 超広角 (f/2.05) |
フロントカメラ | 50MP (f/2.0) |
ネットワーク | 5G/4G-LTE Wi-Fi 6 Bluetooth 5.4 NFC おサイフケータイ (Felica) |
バッテリー | 5,000mAh 90W 有線充電 |
その他 | IP68/IP69 防塵・防水 MIL-STD 810H (23 項目) 指紋認証 顔認証 Dolby Atmos ハイレゾ対応 自律神経計測機能 |
サイズ | 156 × 72 × 8.8mm |
重さ | 約 188g |
キャンペーン情報
発売は 8 月下旬以降と少し先になりますが、arrows Alpha F-51F の発表記念キャンペーンとして、対象期間中に「arrows Alpha F-51F」を予約・購入のうえ、各キャンペーンに応募した場合、最大 15,000 円相当の特典がプレゼントされます。
応募方法などは、以下のキャンペーンページをご確認ください。
まとめ

記事執筆時点では、正式な価格については明らかにされていませんが、市場想定価格としては 8 万円台(税込)を目指すとしています。
この価格帯でのパフォーマンス、機能、サポート、日本メーカーという点などを考慮すると、非常にコストパフォーマンスに優れたスマートフォンになることが期待されます。
詳細については、FCNT 公式サイトをご覧ください。
なお、筆者は本デバイスの製品発表会に参加しており、写真については同発表会で撮影したものを掲載しています。