Google は Google フォトが 10 周年を迎えたことを記念して、新しいエディタのアップデートや QR コードによるアルバム共有機能といった新機能と、いくつかの Pixel 限定機能を一般開放することも発表しました。
なお、Google によると、現在、毎月 15 億人以上が Google フォトを利用し、保存されている写真や動画は 9 兆を超えています。また、毎月 3 億 7000 万件以上の検索、4 億 4000 万件の共有された思い出、2 億 1000 万枚の写真編集が行われているとのことです。
新しいエディタと AI 機能
Google によると、今回のフォトのエディタ UI 再設計の最も大きな変更点は、AI 編集ツールがユーザーにとってより見つけやすく、使いやすくなる点です。これまでの 2 段構成だった編集メニューは、3 つのサムネイルボタンが並ぶ 1 列のシンプルなデザインに置き換えられます。
また、今回のアップデートにより Pixel 9 で初めて搭載された AI による自動フレーミング機能と、テキストから画像を生成する「イマジネーション」機能が、より多くのデバイスで利用可能になります。現在、これらのツールは Pixel 9、Fold、Tablet デバイスでのみ利用可能です。
- 自動フレーム (Auto Frame)：再設計されたエディタの左上に配置され、生成 AI を使用して空白部分を自然に補いながら、画像のトリミングや拡大といった異なる構図を提案します
- イマジネーション：写真に写っていないものをテキストで説明するだけで追加できる機能です
さらに新たに追加される「AI エンハンス」を選択すると、画像のシャープ化やオブジェクトの除去など、複数の AI エフェクトを自動的に組み合わせた3つの編集結果が提案され、ユーザーは好みのものを選択できます。
このほか、ユーザーは画像の特定の部分を指でなぞることでオブジェクトを選択し、ターゲットを絞った編集を行うことも可能になります。これは選択するとポップアップツールメニューが表示され、人物やオブジェクトの移動、背景のぼかし、照明の調整など、最適なエフェクトが提案されます。
これにより、ユーザーはより良い編集を行えるだけでなく、タブやメニューを探し回ることなく、適切なツールをより簡単かつ迅速に見つけることができるようになります。
QRコードによる新しいアルバム共有
Google フォトには、QR コードを生成してライブラリ内のアルバムを共有できる機能も導入されます。これにより、従来の共有権限の設定を経ずに、QR コードをスキャンするだけでアルバムの閲覧や写真の追加が簡単に行えるようになります。
結婚式の招待客やイベント参加者など、大人数で共有する場合に便利な方法となり、Google は、物理的なグループ設定の場合には QR コードを印刷することも提案しています。
提供時期と対象デバイス
Google によると、上記の新しいエディタ機能は来月 (2025年6月) から Android デバイス向けにグローバルで展開が開始され、iOS デバイスへの提供は「今年後半」を予定しています。
どの Android デバイスがサポートされるかについての詳細な情報はまだ発表されていません。
QR コードによるアルバム共有機能は、既に一部で展開が開始しています。
まとめ
今回の Google フォトのアップデートは、ユーザーがより AI 機能を使いやすくなる、良い変更だと思います。特に Pixel 限定だった高度な AI 機能が他の Android ユーザーでも利用可能になる点は大きな魅力です。QR コードによるアルバム共有も、大人数での写真共有をより手軽にしてくれそうです。あとは実際に使ってみたときの印象次第ですね。
