Google Home アプリに、AI モデル Gemini に関連すると見られる新しい設定項目「音声アシスタントの試験運用」が追加されたことが判明しました。これにより、将来的に Google アシスタントが Gemini によって強化され、より自然な対話や高度な機能が利用可能になることが期待されます。
新設定「音声アシスタントの試験運用」とは?
これまで、Gemini を活用した Google アシスタントのテスト機能を利用するには、Google Home Public Preview プログラムに参加し、かつ Nest Aware に登録した上で、アプリ右上のラボアイコンから「実験的な AI 機能」を有効にする必要がありました。
今回、9to5Google によると Android 版 Google Home アプリの [設定] タブ内に、新たに「Voice Assistant Experiments (音声アシスタントの試験運用)」という専用メニューが「Google アシスタント」と「在宅確認」の間に追加されました。

この新しいメニューでは、「この家のすべての対象デバイスで、ユーザーがアシスタントのテスト運用にどのようにアクセスできるかを選択します」と説明されています。 主な設定項目として「この家でアシスタントのテスト運用を有効にする」という包括的なスイッチがあります。
有効にした場合、以下のいずれかのアクセス制御オプションを選択できます。
- Voice Match が必要: Voice Match を設定した大人のみがアクセスできます
- 全員: ゲストや Voice Match を設定していない人を含む全員がアクセスできます
なお、現時点では Android 版 Google Home でのみ確認されており、iOS 版では確認されていないとのことです。また、筆者の環境でもこの機能は確認できておらず、実験的な AI 機能という点から、英語圏や米国ユーザーに限られているか、一部のユーザーにのみ展開されている機能と推測されます。
Gemini と Google アシスタントの今後
先日の Google I/O 2025 では、スマートスピーカーやディスプレイにおける Gemini についての具体的なアップデートは多くありませんでした。 しかし、「The Android Show: I/O Edition」において、Google TV に搭載される Gemini は、「Google アシスタント」というブランド名ではなくなるとGoogle は述べています。
現時点では、Nest Audio や Nest Mini でのテスト段階において、Gemini モデルを搭載したアップグレード機能は依然として「アシスタント」と呼ばれていますが、正式リリース時に名称が変更される可能性も考えられます。
なお、現時点では Nest Hub への Gemini のテスト拡大はまだ行われていません。
スマートデバイスでの音声体験向上への期待
なお、Pixel 向けの新しい「Home Summary Widget」に関するブログ投稿の中で、Google は「Gemini がスマートスピーカー、スマートディスプレイ、Google TV での音声体験を向上させ、より自然な対話、トピックのより深い探求、デバイス制御、さらには音声ベースの自動化作成を可能にすることをプレビューしました」と述べています。
まとめ
Google Home アプリに追加された「音声アシスタントの試験運用」設定は、Gemini による音声アシスタント機能の進化に向けた準備段階と見られます。現時点ではおそらく一部のユーザーにのみ展開されていると思われますが、ユーザーがアクセス権限を細かく設定できるようになった点は、良い改善だと思います。
出典: 9to5Google