Google Pixel スマートフォンに搭載されている独自開発チップ「Tensor」に関して、その将来的な生産体制に新たな動きがあったようです。
台湾の DIGITIMES によれば、Google が半導体製造大手 TSMC との間で、少なくとも「Pixel 14」世代まで、今後 3 ~ 5 年間にわたる Tensor チップの生産協力を確保したと報じています.
TSMC との協力、Pixel 14 まで継続か
DIGITIMES の報道によると、Google は Tensor チップセットの生産について、TSMC と今後 3 ~ 5 年間の契約を結んだとのことで、少なくとも「Pixel 14」シリーズまで続くとされています。これは Google の米国本社幹部が数ヶ月前に台湾を訪問した際、TSMC を訪れ、Pixel スマートフォン向け SoC(System-on-a-Chip)の生産委託について協議した結果とされています。
なお、これまで報じられているように、今年登場予定の Pixel 10 シリーズに搭載される Tensor チップが、TSMC 製チップの最初の Pixel スマートフォンとなる見込みです。この Pixel 10 向け Tensor チップは、以前からの予測通り 3nm プロセスで製造されることも改めて伝えられています。
Tensor チップ開発の今後の展望
Google は次世代の Tensor チップ開発に向けて、台湾にテスト施設を確保したと以前に報じられています。また、将来の Tensor チップには MediaTek 製のモデムが採用されるという噂や、「Tensor G5」と呼ばれることになるかもしれないチップでは、完全にカスタムされた ISP(イメージシグナルプロセッサ)が搭載されるとの情報も出ています。
これまでの情報によれば、Google は Tensor チップセットに求めているのは高速なパフォーマンスではなく AI を含むトータルバランスの良さで、チップセットの発熱やバッテリー消費の対策などに注力しているとも言われています。
さらに以前の別の情報では、Google は TSMC と協力して Pixel 11 に 2nm 製造プロセスを採用した Tensor G6 を目指している可能性があります。
まとめ
今回の報道が事実であれば、Google Pixel スマートフォンの Tensor チップの将来的なロードマップがより明確になったと言えます。TSMC の製造技術を活用することで、今後の Pixel スマートフォンの性能向上や電力効率の改善が期待されます。
ユーザーにとっては、「Pixel 14」世代までの進化を含め、より高性能で魅力的な Pixel スマートフォンの登場に繋がるかもしれません。
出典: DIGITIMES, 9to5Google