Google が Pixel Watch に配信した Wear OS 5.1 アップデートにより、「タッチロック」機能の挙動が変更されていることが報告されました。この変更により、タッチ操作だけでなくスクロール操作も無効になったことで、一部のユーザーから不満が出ています。
スクロール操作も無効化
これまで Pixel Watch のタッチロック機能は、画面への意図しないタッチ操作を防ぐためにタッチスクリーンのみを無効化するものでした。この状態でも、時計のクラウンを回転させることで、通知を確認したり、クイック設定パネル(バッテリー残量や接続状況を確認できる)を表示したりすることが可能でした。これは、Wear OS 4 および Wear OS 5 が搭載された Pixel Watch での標準的な動作でした。
しかし、最新の Wear OS 5.1 アップデートを適用した Pixel Watch では、タッチロックを有効にすると、タッチスクリーンだけでなくクラウンの回転操作も無効化されるようになりました。タッチロックが有効な状態でユーザーができる唯一の操作は、クラウンを 2 秒間長押ししてタッチロック自体を解除することだけです。

ユーザーへの影響
今回の変更により、例えば、シャワー中や雨天時など、水滴による誤操作を防ぐためにタッチロックを有効にしつつ、クラウン操作で素早く通知内容を確認したい、といった使い方をしていたユーザーにとっては不便な仕様変更です。
実際に、Reddit ユーザーからは、「シャワー中に誤操作なく通知を確認できる点が Pixel Watch 2 を購入した理由の一つだったのに」といった不満の声や、「非常にイライラする」「馬鹿げている」といった意見が見られます。
筆者も Pixel Watch のタッチロック状態で通知を確認するときに重宝していたため、今回の変更は歓迎できません。ただ、最近はシャワー中などに Pixel Watch を外す機会が多かったので、この変更は言われるまで気づけませんでした。
また、通知だけでなくこれまでタッチロック状態で可能だった、クイック設定パネルからバッテリー残量を確認するような操作も、一度ロックを解除する必要が生じます。
意図的な変更か、不具合かは不明
現時点(2025 年 5 月 1 日)で、このタッチロックの挙動変更が Google による意図的な仕様変更なのか、あるいは一時的な不具合(バグ)なのかは明らかになっていません。
Reddit のユーザー報告によれば、Google のサポート担当者は意図的な変更であると回答したとのことですが、Google から公式な発表はなく、タッチロック機能に関する公式ドキュメントの説明も更新されていません。
もしこれがバグである場合、6 月に予定されている次回の Pixel Watch 向けソフトウェアアップデートで修正される可能性も考えられます。
まとめ
いずれにしても、今回の Wear OS 5.1 におけるタッチロックの機能変更は、誤操作防止という点ではアリかもしれませんが、便利な機能として捉えていたユーザーとしてはマイナスの変更です。
現状では意図的かバグかははっきりとしていないため、Google からの正式な発表や、今後のアップデートを待つしかありません。
出典: 9to5Google