ChromeOS 132 の管理者向けリリースノートが公開

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Acer Chromebook 516 GE の天板の Chromebook のロゴのアップ写真

Google は Chrome Enterprise および Education の ChromeOS デバイスを管理する管理者向けに ChromeOS 132 のリリースノートを公開しました。記事執筆時点では ChromeOS 132 Stable (安定版)はまだリリースされておらず、展開は2025年1月14日に予定されています。

以下は ChromeOS 132 リリースの概要を翻訳した内容です。

目次

企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストア

管理者は新しい設定を使用して、管理対象ユーザー向けに Chrome ウェブストアをカスタマイズできるようになりました。管理対象ユーザーが Google アカウントを使用して Chrome ウェブストアにログインすると、管理者が管理するバージョンのストアが表示されます。

変更点は次のようなものです。

  1. 組織や会社の名前・ロゴを追加する
  2. ナビゲーション
  3. カテゴリ
  4. ヒーローバナー(ホームページバナー)
  5. お知らせメッセージ
  6. 拡張機能コレクションをキュレートする

また、ログインしている管理対象ユーザーに対しては、Chrome ウェブストアの [拡張機能] ページに以下のアイテムを表示できます。

  • 非公開 – 組織内のユーザーが利用できるすべての拡張機能が表示されます。非公開拡張機能について詳しくは、組織の限定公開の Chrome ウェブストアをご覧ください。
  • 組織からのおすすめ – 管理対象ユーザーに対するおすすめの拡張機能が、ユーザーが属する組織部門とグループに基づいて表示されます。
  • その他の拡張機能 – すべての拡張機能と管理対象許可リストをブロックする場合にのみ表示されます。この場合、コレクションには許可リストに登録済みのアイテムのみが表示されます。
  • 生産性向上ツールキット – [仕事効率化] カテゴリで利用できる拡張機能アイテムのリストです。このカテゴリは、おすすめ、非公開、許可リストに登録済みのアイテムがない場合にのみ表示されます。

詳細については、企業向けにカスタマイズされた Chrome ウェブストア をご覧ください。

ChromeOS でのネイティブ クライアント (NaCl) のサポート終了

ChromeOS 132 は、管理対象外デバイスまたはコンシューマー デバイス向けの NaCl サポートを備えた最後のリリースであり、管理対象デバイス向けの ChromeOS 138 が2025年7月にリリースされます。詳細については、ChromeOS デバイス管理についてをご覧ください。

オンボーディングの更新

Chromebook をセットアップしたあと、プリンタの設定や Bluetooth デバイスの接続、タッチパッドの方向など変更したい設定項目は多数あると思います。新しいデバイスをセットアップした後に起動する画面で新たに一般的な設定項目をタスクリストとして表示し、それぞれの設定へのリンクを提供するようになりました。

卒業生のデータを移行する

ChromeOS 132 では、新しいコンテンツ転送ツールが、更新された Google Takeout 転送プロセスを通じてデータを移行したい卒業生やその他の EDU 管理対象ユーザーをガイドします。これにより、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Gmail のコンテンツを任意の Gmail アカウントに移行できます。

この新しいアプリケーションを使用すると、学校の管理者は、アイコンをシェルフに固定し、Chromebook 上の生徒と教職員に通知し、コンテンツ転送の使用を促すこれらの通知をトリガーする日付を設定できます。

アプリの角を丸くする

新しい UI デザインの一環として、ChromeOS では Chromebook Plus デバイスのすべてのアプリ ウィンドウの角が丸くなりました。

ChromeOS パスワードレス認証

パスワードレス ChromeOS 機能により、ユーザーは PIN またはローカル パスワードを主な認証要素としてデバイスにアクセスできます。つまり、デバイスに明示的に設定したパスワードだけでなく、Gmail パスワードとデバイスのパスワードを関連付けない PIN を使用して ChromeOS デバイスにログインできるようになります。

管理対象デバイスで PIN 機能を有効にすることはできません。

ChromeOS での顔認識

ChromeOS に AI を活用した顔認識機能が搭載されました。顔認識とジェスチャー トラッキングを使用して Chromebook を操作したり、アプリを開いたり、メールを作成したりできるようになりました。キーボードやマウスを使わずに操作できます。

タッチパッドをオフにする

Chromebook ユーザーはタッチパッドを無効にできるようになりました。このアクセシビリティの改善は、スクリーン リーダーに依存しているユーザーや、誤ってクリックしてしまう可能性のあるユーザーに役立ちます。

オフにするには、[設定] > [ユーザー補助機能] > [カーソルとタッチパッド]に移動します。

パスワードマネージャーの生体認証

ChromeOS 132 では、ChromeOS デバイスのパスワード マネージャーと Chrome での自動入力で生体認証が有効になります。

「使い方・ヒント」からアプリの検出が削除

ChromeOS 132 では、Explore アプリのアプリとゲーム モジュールが削除されます。ChromeOS デバイスの新しいアプリを見つけるには、https://discover.apps.chrome にアクセスしてください。

アイドル状態のデバイスのリモート管理

Chrome リモート デスクトップ (CRD) は、主にアイドル状態や未使用状態のデバイスをトラブルシューティングするために、ChromeOS デバイスをリモートで制御できる機能です。

管理者は、ログイン画面に表示されている ChromeOS デバイスへの CRD 接続を開始できるようになりました。これにより、管理者はトラブルシューティングやテストのために、独自の認証情報を使用して管理対象デバイスにログインできます。 

ChromeOS デバイスの就寝時間ポリシー

新しい DeviceRestrictionSchedule ポリシーを使用すると、ChromeOS 管理者は、特定の曜日の特定の時間帯に、特定の Chromebook へのユーザーのログインを禁止できます。これらの時間帯には、キオスク アプリも利用できません。

ロックされたデバイスでの管理開示の改善

この機能により、デバイスのロック画面での管理情報開示が改善されます。個人または仕事でデバイスを使用する前に、管理対象デバイスの内容を明確に説明します。これにより、ユーザーはデバイスの使用に関して十分な情報に基づいた決定を下すことができます。

以上が ChromeOS 132 で管理者向けに公開されているリリースノートの内容となります。Chromebook 向けにもいくつかの機能の追加と変更が行われましたが、ChromeOS 131 のリリースノートで予定されていた一部の機能は延期となったようです。

なお、今後の ChromeOS のリリースでは次のような機能の展開が予定されています。

  • 壁紙とビデオ会議背景の AI 生成
  • ChromeOS での Chrome アプリのサポート終了

より詳しい内容やリンクについては、Chrome Enterprise および Education リリースノート をご覧ください。ちなみに記事執筆時点では、日本語のリリースノートは ChromeOS 130 のままとなっています。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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