Google Pixel 9 の Tensor G4 は大きなパフォーマンス向上は期待できない

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8月13日に発表を控える Google Pixel 9 シリーズですが、これまでに公式資料を含め様々な情報がリークされてきました。しかし、Google の新しいチップセットである Google Tensor G4 に関する情報は最近のリークではあまり情報がありません。すでに噂では G3 からのマイナーアップデートであることは報じられていますが、実際にどの程度のものかは明らかにされていません。

今回、Android Authority が内部の情報源から入手したものとして、Tensor G4 は Tensor G3 から何が変わっているかを明らかにしています。

すでにわかっている情報などをまとめると、Google Tensor G4 は CPU 構成が G3 から変更される予定です。Tensor G3 では、1つの Cortex-X3 コア、4つの Cortex-A715 コア、4つの Cortex-A510 コアという9コアがありました。しかし、Tensor G4 では 1つの Cortex-X4 コア、3つの Cortex-A720 コア、4つのCortex-A520 コアという8コアに変更され、すべてのコアのクロック数もわずかに高くなっています。

新しい CPU コアはパフォーマンスの向上が期待できますが、9コアから8コアへと減ることでマルチコアパフォーマンスは下がる可能性があります。現時点で確認できる情報として、Geekbench のベンチマークでは Tensor G4 は G3 に比べてシングルコアは約11%向上していますが、マルチコアは約3%程度の向上となっています。

もちろん実際のデバイスで測定したら異なる可能性はありますが、要するにパフォーマンスは大きく向上しているわけではありません。そのため、おそらく CPU コアの設計変更は発熱を抑えるためであると思われ、パフォーマンスを下げずに消費電力を削減する方向性になっていると考えられます。

なお、Tensor G3 の発熱と消費電力の主な原因となっていたモデムも Tensor G4 では変更され、新しい Exynos Modem 5400 が搭載されます。これは Pixel 8 で搭載されている Exynos Modem 5300 よりも最大50%の電力消費が改善されているようです。しかし、Pixel 9a は再び 5300 を搭載する可能性を示唆しています。

一方、Tensor G4 にも G3 と同じ Mali-G715 GPU が搭載されますが、こちらもクロック周波数が890MHzから940MHzへと少し上昇しています。ただ、こちらに関してはまだ詳細な情報はありません。

いずれにしても、Tensor G4 は劇的なアップグレードはないものの新しいモデムを採用したり、前世代からパフォーマンスを落とさず消費電力を下げるための工夫されるなど、地味な改善は行われています。このマイナーアップグレードが良い方向になってくれることを期待しています。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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