最近の Qualcomm と Google といえば、新しく発売された「Pixel Watch 2」には Samsung Exynos チップセットではなく Qualcomm の Snapdragon W5 Gen 1 チップセットに変更している点が挙げられます。
今回はその Qualcomm から、Google と協力関係をさらに発展させ、RISC-V アーキテクチャに基づく 次世代の Wear OS 向け Snapdragon Wear チップセットの開発に取り組んでいることを発表されました。Qualcomm はこの新しいプロセッサが、次世代の Wear OS ソリューションを強化すると伝えています。
プレスリリースの中では、新しい RISC-V Snapdragon Wear チップセットによって、Android エコシステム内のより多くの製品が低消費電力で高性能なカスタムコアCPUを利用でき、より高いパフォーマンスを得るようになるとしています。また、RISC-V 用のアプリケーションと堅牢なソフトウェア エコシステムを商用発売できるように作業が継続されていることも伝えています。
今回はリリースのみとなっているため、具体的なデバイスの詳細などについては触れられませんでした。しかし、RISC-V ウェアラブル ベースのソリューション製品の発売時期は後日発表される予定とされています。
現在の Wear OS スマートウォッチに搭載されているほとんどのプロセッサは、すべて英国のArmが提供するコア設計に依存しています。一方、RISC-Vはオープンソースで特定の企業と結びついたものではありません。そのため自由に半導体設計に利用できるようになり、チップのカスタマイズに障害がなくなり自由度が上がります。なお、Googleは昨年AndroidでRISC-Vのサポートを発表していますが、現在はエミュレータのみで導入されているようです。
いずれにしても Google と Qualcomm が協力体制で次世代の Wear OS がどこまで良くなるかは両者の協力度合いにもよりますので、今後の進展に期待したいですね。
Source Qualcomm